オーガニック農業がPlanet Diversityに貢献
先月5月12日から16日にかけて行われた「Planet Diversity(多様性に満ちた惑星)」には、国連代表団の世界的な遺伝子組換え生物における安全と責任を規制したカルタヘナ議定書への交渉と平行し、90カ国から550を超える参加者 が集まった。IFOAMはPlanet Diversity の共同主催者の一つでもある。農家とその開発機構や生産者、それに環境自然機構の代表者達の他、IFOAMのメンバーやオーガニック農家も加わり、 30のワークショップと6つの本会議で種子への無料アクセス、遺伝子組換えのない将来への戦略、家畜農家と小自作農家への大規模での食料安全保障の見通し等を含む様々なテーマが議論された。
この件は引き続き6月18日から20日にかけてイタリアのモデナで開かれる第16回IFOAM世界会議で議論される予定である。最近の記者会見では、IFOAM国際委員会のメンバーであるAntonio Compagnoni 氏 とPipo Lernoud 氏、そしてモデナ農産食品省大臣Graziano Poggioli 氏が Planet Diversityとオーガニック農業の直接的つながり、すなわち、オーガニック農業が食糧安全を保障するのに役立つ点や農村開発の原動力である点、そして砂漠化と気候変動への対策に貢献する点、と同時にそれらが全て生物の多様性にかかっており、ひいてはその多様性を生む、という事について説明を行った。
Vandana Shiva 女史はエチオピア環境保護当局の統括者でありカルタヘナ議定書の正式交渉に従事したTesolde Berhand Gebre Egziabher 氏と同様、Planet Diversityでの経験をモデナにもたらしIFOAM世界会議に貢献する予定である。Carlo Petrini 氏は、スローフードとオーガニック農業の密接なつながりが明白であり、今後それらが将来を担うのに最適であるとして会議に招待されている。ボリビア出身の議長Juan Evo Morales Ayma 氏 は、将来課題に対処する必要のあった従来型農業によって長い間過小評価され過ぎていた地域独自の知識を多様に取り入れる事を期待されている。
今年開かれる会議の場所についてモデナ農産食品省大臣Graziano Poggioli 氏は「モデナにはロマネスク様式の大聖教堂や、ギルランディーナ塔、そしてグランデ広場、どれもユネスコ世界遺産に認定されているものがあり、建築上の観点 からも宝の地である。そして他にもパルメザンチーズ、プロシュート、ランブルスコワイン、モデナ伝統のバルサミコ酢、更にはアペニノ山脈から採れるブラックベリーやエミリア地方の梨、そしてビニョーラで採れるチェリー等、多種多様な特産物があり、これらはどれも全てオーガニック農法で生産される世界的にも有名な特産物である事があげられ、今回のオーガニック世界会議は極めて見事なものになるであろう」と説明した。
参照:http://www.ifoam.org
Organic-Market.infoより
http://www.organic-market.info/