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vol.12 オーガニック、なぜ買う?なぜ買わない?

ニュールンベルグメッセ(オーガニック製品の見本市、Biofachを主催している会社です)が発行した雑誌の記事の中に、消費者がオーガニック食品を買いたくなる動機とオーガニック食品を買いたくないと思う理由に関するアンケート調査の考察がありました。日本人と比較してどうでしょうか?少し見てみることにしましょう。


オーガニック食品をできる限り購入している、という人々にとって、オーガニック食品を食べること=ライフスタイルだというのが共通の認識のようです。だから収入に関わらず選ぶ人は選んでいる。その人たちにとって一番関心が高いのはやはり個々人の健康と食品自体の品質です。まず味がいい、そして栄養価も高い、人によっては日持ち具合もオーガニックの方が優れていると答えた人もいたようです。
狂牛病の影響が大きいのでしょうが、動物福祉を考えてオーガニックを購入する人も多いようです。健康的な飼料を食べ、ホルモンや医薬品などを投与されず、好きなように動き回れる環境で育てられたもの、それを求める人々はオーガニック食品を選んでいます。
また、食べることが好き、料理が好き、という人もオーガニック食品を選ぶ傾向が多いようです。
そしてもちろん、環境のことを考えるとぜったいオーガニック、という考えもヨーロッパ全体に共通しています。健康を考えるということは、同時に環境を考えざるを得ないわけですから、これは当然と言えば当然のことかもしれません。
一方、オーガニック食品を最終的に選ばない人々にとっての最大の理由は価格です。オーガニック食品を全く買わない、あるいはほとんど買ったことがない人々は、オーガニック農業と言うのは社会的にも重要だし、必要とされているとは思うけれど、個人的にはメリットを感じない、だからお財布のひもをゆるめる気になれない、ということのようです。
また、見た目が悪い、というのも根強く残っている理由のようです。おいしそうじゃない、と答えた人もいます。その反面、見た目がいい果物がオーガニックとして販売されていても信じられない、との答えも多く、心理は複雑です。
ラベルに信頼がおけない、と考えている人も多いようです。生産者は消費者や環境のことを考えてオーガニックに転換したのではなく、ただ金儲けのためなのではないか、と考えたり、実際に残念ながらおこってしまっているラベルはオーガニックなのに実際はそうではなかった、というような事件に慎重になっている人もいるようです。そうなると、高いお金を出す意味がなくなりますからね。
あとは、簡単に手に入らない、気軽に手に取ることができない、ということを理由に挙げている人もいます。これはスーパーの躍進によって、改善されていくことでしょう。オーガニック食品は生鮮、もしくは加工が極力少ないものが比較的多いため、調理に時間をかけたくない人や興味のない人にはそういう理由からも敬遠されているようです。
いかがでしたか?どちらもうなづける内容ですね。
決め手はいかに自分や家族にとってメリットを感じられるかということのようですね。
参考:BioFach-Messejournal2004 P40
[Motives and barriers for buying organic]

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