1. HOME
  2. オーガニック情報アーカイブ
  3. オーガニックマーケティングフォーラム 2012  ワルシャワで完全な成功を収める
オーガニック情報アーカイブ

オーガニックマーケティングフォーラム 2012  ワルシャワで完全な成功を収める

第7回目となる「オーガニックマーケティングフォーラム – オーガニック製品と原材料の加工とマーケティングに関する国際会議」がワルシャワで行われ、出展者や参加者は改めて確信をもった。 この国際会議へは、26ヶ国からオーガニック生産者、オーガニック製品の貿易業者、農業従事者らが集まり、オーガニックの動向について語り、新たな交流を図った。

この会議で中央及び東ヨーロッパのオーガニック部門に変化が見られた。それは、原材料の供給業者から、オーガニック売上が成長著しい国内市場へ、そして、輸出に向けた有益なオーガニック食品のオファーができるようになったことだ。およそ350名が参加したオーガニックマーケティングフォーラムは、ヨーロッパのオーガニック企業から常に受け入れられてきた。それに加え、会議のプログラムは好評で、来場者の雰囲気も非常に良いものだった。この有益な成果のおかげで、フォーラムは中央および東ヨーロッパにおけるオーガニックマーケット界にとって最大の国際会議のひとつになることができるだろう。

今年の「オーガニックマーケティングフォーラム(OMF)」の課題は「顧客へのセールスポイントとしての透明性と信頼性」であった。この課題は多くの声明や議論で話題にあがった。会議の最初に、ポーランドの副農相であるAndrzej Butra氏は、オーガニック生産物の信憑性を検査するシステムの重要性を強調し、オーガニック部門への更なる援助を約束した。ポーランド大統領顧問のBronislaw Komorowski氏は地方発展にとってオーガニック農業がいかに重要かを力説した。中央および東ヨーロッパのオーガニック農業にとっての国際センターで、また今回の会議の主催者でもあるEkoConnectの会長、Bernhard Jansen氏は、彼の歓迎スピーチにおいて、消費者からの信頼こそが“最高によいもの”と見なされるべきであり、この需要に応えるにはオーガニック製品の信憑性と品質の高さを確実にすることだと促した。Bernhard Jansen氏は、「我々の目的は、オーガニック市場の必ずしも急速な成長ではなく、むしろ持続可能な成長だ」と述べた。

フォーラムの専門家によるプレゼンテーションは、ほとんどが起業家により行われ、現在のオーガニックに関する問題点とオーガニックコミュニティでよりよい協力を得る方法について議論された。これにより、Rapunzel社のAndreas Wenning氏は、持続可能性への条件として全体的な価値連鎖に対する責任を強調し、中央および東ヨーロッパにおいてオーガニックの国内市場を作ろうとする努力を高く評価した。スロベニアの卸売業を所有するJanez Cretnik氏は、ケータリングサービスで250の顧客に対応しているが、元ユーゴスラビアにはケータリング部門で大きな市場チャンスがあることを指摘した。ルーマニアの卸売業兼小売業者である Leacul社のIonut Teglas氏はルーマニアの近隣諸国との協力でいかに成功できるかを様々な例を用いて説明した。

とりわけフォーラムのワークショップは特に注目を集め、その中で、中央および東ヨーロッパの10ヶ国が大手オーガニック企業とともに紹介された。ポーランド、チェコ共和国、バルト諸国、ルーマニア、ハンガリーは国内の加工および小売り部門を立ち上げて大きな進歩を遂げたことや、彼らはもはや原材料の供給のみでなく競争力のあるオーガニック食品を提供するまで発展し、オーガニック製品の国内市場においても興味深い売上をあげていることがわかった。また、ウクライナ、ロシア、トルコ、バルカン諸国においては、機能的な卸業および小売業の構造が確立しているため、地元市場でも売上が上昇している。特に興味深いのは、中央および東ヨーロッパのより多くのメーカーや貿易業者が、西ヨーロッパ向けに対応するのみでなく、彼ら自身の国で売買することが重要だととらえ始めたことだ。

もう一つ、かなりの関心を集めたワークショップは、IFOAMのEUグループが行ったものだ。課題は、オーガニック製品の加工、そしてオーガニック食品の生産に関する法令にまつわる議論について、専門家によるワーキンググループを立ち上げることだった。別のワークショップは、ポーランドのオーガニック農業の更なる発展、および、オーガニック製品への消費者意識を高めるための活動についてだった。

夜の部では「団結しよう(Get-Together)」と題された会で、ポーランドのベストオーガニックストアとして「Organic Polish Point of Sales Award」が初めて授与された。ポーランドの卸売業者や専門家らが審判員の一部として参加した。賞は4つの部門に別れた。以下は受賞者リスト:

A. 55 m²までの小規模オーガニックショップ:

1位: Dary Natury(Kraków, ul. Krakowska 21)

2位: Eko-Chata(Toruñ, ul. Szosa Chelmiñska 141)
3位: Oreganic Farma Zdrowia(Wola Park, Warsaw, ul. Górczewska 124)

B. 55 m²以上の大規模オーガニックショップ :

1位: Smak Natury(Warsaw, Al. Ken 19, lok 1)
2位:Organic Farma Zdrowia(Warsaw, Arkadia, ul. Jana Pawla II 82)
3位: Przedsiebiorstwo Konekol(Bydgoszcz, ul. Polanka 26)

C. オーガニック製品を販売するスーパーマーケット

1位: Spolem(Warsaw, ul. Nowy Œwiat 53)
2位: K & M Delikatesy(Warsaw, ul. Wspolna 24)
3位: Alma Mark(Kraków, ul. Pilotów 6)

D. 特別賞:オーガニック製品を販売するポーランドのベスト小売りチェーン

1位: Organic Farma Zdrowia(Warsaw)
2位: FREE(Warsaw)とZolty Cesarz(Warsaw)

「オーガニックの最高峰」としてベストオーガニック製品がOMFの来場者により選出された。今年は、モルドバ共和国のチーズ製造会社Heuvland社による黄色のハーブチーズ「クイーン」が選ばれた。続いて、ドイツYogi Tee社のお茶 「Yogi Tee – ジンジャー、オレンジ、バニラ」が第2位に、3位にはリトアニアのAB Žemaitijos Pienas社による「Dobilas」というゴーダチーズに似たチーズが選ばれた。

フォーラムの3日目には、3つのエクスカーションが行われた。今年はオーガニック農場、加工会社と小売業者らおよびデモ畑をもつ実験農場に焦点があてられた。OMFの主催者は EkoConnectという 中央および東ヨーロッパのオーガニック農業にとっての国際センターだ。協賛は 、生産者団体の「Polska Ekologia」、オーガニック農業組合の 「Ekoland」、ポーランド諮問センターのCDRとオーガニック小売業協会(ORA)だ。さらに、今回のOMFは初めてBioFachとの密な協力関係の下開催された。このフォーラムはポーランドの農業・農村開発省とIFOAMのEUグループが後援し行われる。オーガニックマーケティングフォーラムに関する情報はこちらを参照のこと www.organic-marketing-forum.org.

出典: EkoConnect PR
Organic-Market.Infoより

(翻訳:ボランティア 越川 加奈子さん)

オーガニック情報アーカイブとは