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私が見た世界のオーガニック~フランス、スーパーとオーガニック製品の関係

前回は食のオーガニックについてご紹介しましたが、今回はオーガニックコスメを中心にスーパーのオーガニック製品事情についてお話したいと思います。

今ではすっかり日本でも多くのオーガニックコスメを入手できるようになりましたが、かつては海外に出るたびに化粧水などの基礎化粧品を購入していたため、帰りは荷物が増えて重い・・・ということがよくありました。今回、シャンプー類、クレンジングを持参しなかったため、それらの入手とオーガニック商品がどの程度普通に販売されているかを確かめるためにも、フランスのちょっとした町なら必ずある「モノプリ(MONOPRIX)」に行ってみました。

モノプリは、そうですね、日本で言えばイトーヨーカドーさんのようなイメージでしょうか?

いわゆるデパートのように衣食住のあらゆるものが揃いますが、もう少しカジュアルな感じ。売り場面積もデパートよりはずっと狭くなっています。大体が1階に衣料品、化粧品、日用品などが並んでいて、地下に食料品があるパターンが多いように思います。

モノプリでは、「MONOPRIX bio!」というブランドのオーガニック製品を数多く取り扱っています。
ちなみにこの写真は、私が購入したキノアとブルグールという穀物がミックスされたもの。

食べ物にはご法度(おいしくなく見える)というブルーを使ったロゴですが、ヴィヴィッドな黄色との組み合わせは目に付きやすく、親しみやすいかわいらしいデザインで、チョコやビスケットなどのお菓子やパスタ類などの食品全般、そしてシャンプーや化粧品などにもこのロゴが使われていて、とてもわかりやすいです。

ついでに上記の写真で説明すると、写真左下の緑のABというロゴマークは、通称ABマークと呼ばれるフランス政府認可のオーガニックマーク。フランスではオーガニック認証自体は、国が認めた民間の認証機関が行っており、そこで認証を受けた製品にはこのマークを貼付して良いことになっています。日本でいうところの有機JASと立場は同じですが、フランスの場合はマークは義務ではありません。ただ、このマークは非常に消費者の間に浸透していて、信頼の証でもあり、消費者がオーガニック製品を見分けるのに使っている大事なマークなので、ほぼすべてのオーガニック製品に貼付されていると考えて良いでしょう。白黒の場合、色は緑ではなく黒になります。

せっかくなので、パッケージの裏面を使って、もう1つ説明しておきましょう。

ちょっと糊付けの関係で崩れていますが、右上の黄緑地に☆で葉っぱのマークが描かれたものが、2010年7月から採用されているEU共通のオーガニックマークです。こちらは、EU規定にのっとった形で各国のオーガニックの法律が作られ、その各国の法律に基づいて、国や地方自治体、あるいは民間企業が認証を行いますが、その規則に従っている製品ならば貼付するマークです。こちらの新マークになるまでは、EUマークの貼付は義務ではありませんでしたが、法律の改正に基づきEUマークの貼付が義務付けられています。まだ過去の青地に麦の穂が真ん中に描かれたタイプのマークも目にしますが、徐々にこちらに切り替わっています。

ちなみにこの製品は、イタリアの認証機関CCPB(認証機関ナンバーIT-BIO-009)に認証されたもののようです。

 

オーガニックコスメの話を・・・と言ったのにずいぶん脱線してしまいました。すみません。
さて、モノプリではずいぶんたくさんのオーガニックコスメ、パーソナルケア用品に遭遇しました。化粧水、乳液、メイク落とし、クリーム、ジェル、美容液、マッサージオイル等々、ひととおり揃えることができます。さらに、ファンデーションやアイシャドウ、口紅といったメイクアップ用品も今では普通に手に取れるようになりました。そして、シャンプー、リンス、ボディシャンプーの類もどれにしようか迷うほど、種類が豊富です。歯磨き粉やハンドクリームなどもあるし、もちろん一般製品に比べたらまだまだ数は少ないのですが、それでもこれだけあったら十分満足できます。

さんざん迷って、今回私は下記の商品を買いました。

モノプリビオ!シリーズは残念ながら買いませんでしたが、左下から上に向かって、シャンプー、クレイマスク、メイク落としジェル、真ん中の茶色いのはアイシャドウとマスカラ(マスカラだけは、まだオーガニックでこれは良い!というのが見つかっていません。ケミカルに作らないとこうなってしまうのね・・・というのがよくわかります)。そして右側に並んでいるパンフレットのようなものはすべて試供品です。コスメ専用のカウンターがあって、そこでレジをするといろいろ入れてくれます。私がオーガニックものばかりを買ったから、お店の人もよくわかっていて、試供品もすべてオーガニックのものをくれました。気が利いてますね!

ちなみに、シャンプーは200ml入りで4.15ユーロ(430円くらい)、一番高かったメイク落としジェルでも13.9ユーロ(1440円くらい)です。日本人の私から見ると安い!になってしまいますが、もちろん輸入すれば高くなるのは当然ですし、シャンプーなどについていえば、やはり通常商品の倍近い値段になっているのは確かです。そういう意味で、どんどん広がってはいるものの、「オーガニック=高い」というイメージはどうしてもあるのだろうな、とも思います。

モノプリは比較的大きなスーパーですが、いわゆるコンビニのように手軽に入れる街中の小さなスーパーでも、あちこちでオーガニック製品を目にすることができます。食品・飲料はもちろん、そんなスーパーに並んでるちょっとしたコスメにもオーガニック製品が登場していて、驚きでした。これは過去には遭遇したことがなかったので、すごい!と思ったことの1つです。ちなみにこのスーパー、乳製品コーナーで、通常はいっぱい見かけるオーガニック製品が全然見つからなくて、珍しいなあ、この街ではあまり需要がないのかしら?とウロウロしていたら、何とオーガニックの乳製品だけで立派に上から下まで冷蔵ケース1つを使ってしまえるほどの品揃えがありました。これもすごい!アッパレです。

住宅事情や給与水準等、条件が違うのでひと言では決して言えないのですが、こと品揃えという点だけにしぼって言えば、ここフランスにいる方がずっと楽にオーガニックなライフスタイルを実践できます。それはパリや大都市だけに限ったことではなく、地方に行っても同じ。それは別の見方をすれば、地方の小さな町にも全国チェーンのスーパーが店を構えていることの証拠にもなるのですが、BioCoopの発達に加え、こうしたスーパーのお陰もあり、オーガニック製品の入手は楽で、羨ましいと感じます。

 

EUOFA事務局 長谷川 浩代

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