米農務省、モンサント社とダウ社の遺伝子組み換え品種に対するパブコメを開始
コーヌコピア研究所の報告によると、米農務省は、モンサント社が開発した干ばつに耐性があるとされる新たな遺伝子組み換えコーン品種を承認したと発表した。この新しい遺伝子組み換えコーンに対する反対意見がおよそ45000に達し、賛成意見は23に止まったのにもかかわらず、オバマ政権は政府による監視や安全性確保無しに、モンサント社に対してこの品種の自然環境とアメリカの食糧供給への自由な参入を承認した。
モンサント社の新しい遺伝子組み換えコーンに加えて、米農務省は以下の2品種に対する60日間のパブリックコメントの受付を開始した。ひとつはモンサント社の高レベルのオメガ3脂肪酸を含む遺伝子組み換え大豆で、大豆に自然に発生するものではない。そしてもうひとつがダウ・アグロサイエンス社の開発した「毒性除草剤2,4-D」に対する耐性を持つ遺伝子組み換えコーンだ。他方で米農務省は世論に対し、「除草剤2,4-D」の安全性を保障しようと試みているが、科学者は「2,4-D」の安全性に対する深刻な懸念を表明している。「2,4-D」はベトナム戦争中に森林や農地に散布された枯葉剤、「オレンジ剤」の主要な成分であった。また、「2,4-D」とは2,4-ジクロロフェノキシ酢酸であり、世界中の科学者がその使用に伴う発ガンリスク、特に軟部組織肉腫と悪性リンパ腫リスクの上昇を報告している。
コーヌコピア研究所によると、アメリカにおける4つの独立した研究によって2,4-ジクロロフェノキシ酢酸の使用と非ホジキンリンパ腫の相関関係が報告されている。また米環境保護局の研究は、「除草剤2,4-D」が農場で多く使用されている国では、特に呼吸器系と循環器系と筋骨格に先天異常を持つ赤ちゃんの出産率が、そうでない国よりも非常に高くなると報告している。
出典:コーヌコピア研究所
Organic-Market.infoより
(翻訳:ボランティア Kishin OKADAさん)