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ウクライナ議会、オーガニック生産関連法を採択

7年以上もの準備期間を経て、ウクライナ最高会議(Verkhovna Rada)はオーガニック生産関連法を採択した。(公式登録No.7003)ウクライナは人口4600万人、非常に肥沃な黒色土に恵まれた東欧最大の国である。長年にわたり「ヨーロッパの穀物のバスケット」として広く知られてきた。オーガニック部門はまだ歴史が浅いが、オーガニックの土地や農場は常に増加している。国内市場は2008年に成長し始めており、オーガニックマーケットや月刊雑誌が国内におけるオーガニック促進の助けとなっている。


このオーガニック生産に関する新法は、土地の合理的利用や健康管理、環境保護を保証するものである。というのも、同法がウクライナにおけるオーガニック生産にはずみをつけ、オーガニック製品の生産・消費にとって好都合な条件を整え、同国のオーガニック部門成長の包括的システムを形成するからである。また、同法は政府政策の指針やオーガニック生産の原則を定めている。例えば、行政部門の担当当局の確定や、オーガニック産物の生産、加工、販売に対する一般要件の設定などである。新法発効は2012年1月1日の予定である。
ウクライナオーガニック農業の認証は、EU規定に従って着手され、1990年代後半にオランダ、ドイツ、他欧州オーガニック取引業者により開始された。以来、ウクライナオーガニック連盟によると、オーガニック農地は絶えず増加を続け、2010年には27万226ヘクタールに達したとされる。
オーガニック農場数もまた常に増加しており、オーガニックガイドラインに従って農場を運営している農場数は、2002年にはわずか31であったのに対し、2010年には140以上になった。2006〜2010年の間のウクライナにおけるオーガニック生産の総価格は、年間1億1200万ユーロ(約116億6千万円)から1億6000万ユーロ(約166億7千万円)の幅で推移している。オーガニックの穀物や採油のできる脂肪種子、豆などが主に他EU諸国へと輸出される。残りの生産物は種や家畜用肥料として利用されたり、加工して国内市場で販売、あるいは輸出されたりする。ウクライナにおけるオーガニック作物の大部分は、今だ従来作物と区別されずに消費されている。
ウクライナの国内オーガニック市場は2008年に成長し始めた。しかし市場にある認証取得済オーガニック製品の大半、例えばベビーフードやお茶、コーヒー、砂糖、香辛料、果物、野菜、パスタ、チョコレート、油、化粧品などはいまだに主として他のEU諸国より輸入されている。
しかし、ウクライナ国内市場に出ている同国産オーガニック製品の数は、毎年増加している。具体的には、食用ツノザメや個別冷凍されたベリー類、ジャム、シロップ、ハーブティー、ジュース、新鮮な野菜やハーブ、乳製品や肉製品などがある。2008年、オーガニック製品の国内総取引は60万ユーロ(約6300万円)に達し、2009年では120万ユーロ(約1億2500万円)にのぼった。またウクライナオーガニック連盟によると、2010年には国内総取引は240万ユーロ(約2億5千万円)に達し、2011年でもさらなる成長が見込まれている。
2009年と2010年には、地元当局やウクライナ農業政策省、オーガニック農業に関する非営利研究機関FiBLの支援を受け、ウクライナオーガニック連盟が全ウクライナオーガニックマーケットを西部の都市リビウで開催した。これは同国におけるオーガニック市場のより急速な発展に向けた大きな刺激となった。同様のオーガニックイベントが2010年他の地域でも開催され、2011年も継続される予定である。ウクライナにおけるオーガニック製品の主な流通経路は、首都キエフをはじめ、リビウ、キーロボグラード、ドニエプロペトロフスク、オデッサといった大都市にある、自然・オーガニック製品を取り扱う小規模な店である。
The national Organic Standard Ltdを含む16の認証機関がウクライナで活動している。「2015年までのウクライナ農業発展の国家プログラム」は、その目標として2015年までに全ウクライナ農産物におけるオーガニックの割合を、少なくとも10%にすることを定めている。2008年には、ウクライナオーガニック連盟が農業省より認可され、同国のオーガニック農業発展に関する「国家プログラム構想」を立案した。同省によると、この構想は近い将来「全国オーガニック計画」の中核に据えられる予定である。また同連盟は2009年以降、消費者の間でオーガニックを奨励するため、雑誌「Organic UA」を毎月発行している。
2011年5月19日
出典:ウクライナオーガニック連盟、Organic UA
Organic-Market.Infoより
(翻訳:ボランティア 西野実加さん)

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