英国:レストランでは毎年60万トン以上の食品が棄てられている
英国のレストランでは毎年60万トン以上の食物が棄てられている。これは1つのレストランあたりでは22トンになる、と初めての詳細な廃棄物に関する寸評にて、ザ・インディペンデント誌はレポートしている。これら廃棄食品の約1/3は一度顧客に出された食品の食べ残しだ。
これは、英国のレストランで出される一皿の食事の量が、アメリカと同様に、多すぎることが原因のようである。また、その他の廃棄物は、食事を準備している段階で棄てられている、とレストラン経営者が集まって作った組織である「持続可能なレストラン協会(Sustainable Restaurant Association、以降SRA)」のレポートは伝えている。
SRAの代表であるサイモン・ヘップナーによると、英国内の2万7000のレストランが皆一様に、食品の廃棄に対して無関心なわけではなく、レスランのタイプによりその対応は異なっている。個人経営のレストランでは、お客様にお値打ち感を示すために一皿の量を多く盛っているが、大きなチェーン点では原価を下げるために、一皿の量を減らすようにしている。捨てられた食品の5%は古くなってしまったか、あるいは使えなかったものであるが、その量を平均で20%削減することができるとSRAは言う。これは、毎年4トン以上の食品廃棄物を節約に相当し、その原価を2,000ポンド(約263,000円)以上低減することになる。 イギリスで700店以上出店しているピザ・ハットでは、1つのレストランをパイロットとして廃棄物をゼロにするために計画を進めている。
レストラン以外でも、イギリスの家庭では、1200万トンの食品、価格にすると120億ポンド(約157億7千万円)分を毎年棄てている、さらに食品加工業者からは500万トン、ケータリング業界(パブと、オフィスやスポーツセンターへのケータリングを含む) からは300万トン、小売店からは140万トンが毎年棄てられている。政府のゴミ減量化組織(Wrap)では、スーパーマーケットの「1個買えば、2個目をただで差し上げます。(buy one get one free )」というキャンペーンが消費者に食品を必要以上に買うことを奨励し、事態を悪化させていると強く批判している。
Organic-Market.info
(翻訳:ボランティア 渡辺良一さん)