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アイルランド:ナショナルオーガニック週間を祝う70の方法

アイルランドでは、2010年9月13日から19日にかけて、ナショナルオーガニック週間を祝った。
これを機に、アイルランド農水食糧省大臣のCiarán Cuffe 氏は、ゴーダスタイルのチーズでその農場が有名なモスフィールドオーガニック農場に、2010年度国内オーガニック最優秀賞を授与した。
このオーガニック大賞は、オーガニック食品と飲料にとって大変意義のある賞で、アイルランド国内の170以上のオーガニック企業の興味を喚起した。


アイルランド農水食糧省大臣のCiarán Cuffe 氏は、2010年9月14日、アイルランドで唯一生産されているゴーダスタイルチーズの農場として特徴のあるモスフィールドオーガニック農場に対して、2010年国内オーガニック最優秀賞を与えた。
審査員は満場一致で、その多種に渡るチーズの種類や味わい、そして品質に圧倒された。
この特徴的なチーズは、オファリー県ビアの郊外、スリーブブルーム山を背景とした300エーカーの農場のオーガニックミルクを使って生産されている。モスフィールドは、この地で素晴らしい生産農場を展開し、小売店にとって消費者にやさしいパッケージであると同様に、持続可能性と生物多様性といった点に特に力を注いでいる。
現在4回目を迎えるアイルランドオーガニック大賞は、アイルランドのオーガニック食品及び飲料メーカーの業績を認め、彼らの名声を上げることを目的として、アイルランド農水食糧省とボードビア(アイルランド食品委員会)の共同で運営されている。
そして2010年は、国内の170を超えるオーガニックの会社の関心を集めた。
式典の中で、Ciarán Cuffe 氏は、「アイルランドのオーガニック生産が昨今のマーケット状況下で成功するためには、価格と消費者が評価できるわかりやすい品質の両方の価値を提供しなくてはならない。今年の終りにかけて、新たに国内公共グリーン調達プランを施行する運びになれば、アイルランドのオーガニック生産の可能性は増すだろう。今日、ここにある製品の水準は、こうした新たな未来の機会の姿を体現している。モスフィールドの今日の成功を称える」と語った。
さらに、受賞したモスフィールドの社長Ralph Haslam氏は、「私たちは、殊に、我々のチーズが市場で唯一のアイルランド製ゴーダチーズという理由で賞をいただいたことを大変うれしく思います。モスフィールドでは、お客様が期待する高い品質の実現を目指しています。我々の努力を認めてくださった審査員、ならびにオーガニック食品をこの国で推進しているボードビアとCuffe大臣の尽力に感謝します」と語った。
独立性を保った審査員は、ジャーナリストで食のコンサルタントであるHugo Arnold氏を議長に、Musgrave Retail Partners Irelandの乳製品流通責任者のMiah Buckley氏、Brooklodge Wells and Spa経営者のEvan Doyle氏、ブラックロックにあるThe Organic Supermarketの経営者Darren Grant氏、ジャーナリストでリサーチャーであるCo Dublin and Oliver Moore、といったメンバーで構成された。
受賞者について、Hugo Arnold氏は、「もし、あなたが、従来農法を信じて疑わない農場経営者だとしたらモスフィールドの農場へ出かけて行ってください。Ralph Haslam氏は1999年に従来農法から転換し、この11年間、彼が耕す土地に敬意を払う形でビジネスを創造するというただ一つの決意の下、仕事をしてきました。そして彼は、この国内オーガニック大賞を何度も何度も取る(これは彼の目標への誓いでもあるのだが)チーズを目指し生産してきたのです。彼は、ミルクと、そのミルクからできることに焦点を当てています。たとえば、今日はチーズ、明日はアイスクリーム・・・と言うように。この陳列スペースを見てください」と述べた。
大賞は、2010年9月13日から19日に開催されたナショナルオーガニック週間の2日目に渡された。
ナショナルオーガニック週間について、ボードビアのアイルランドマーケット責任者であるTeresa Brophy氏は、
「国内中で70以上の無料イベントが催されます。生産者、小売業者そして国中の農家のマーケットが、オーガニック農場見学や調理の実演、オーガニックバーベキュー、収穫祭やピクニック、さらには店内サンプリングや試食、市民農園ツアーやトークショー、オーガニック農業セミナーといった一連のイベントを主催します。
2010年ナショナルオーガニック週間で注目を集めたのは、コーク県バリーグリフィンにあるNano Nagle Centreで行った Darina Allen’sによる素晴らしいオーガニックミートカットに関するトークショーや、キルデラ県アシーにあるCastle farm ShopのPeter&JennyYoungによる農場見学と野菜収穫デー、同時に行われたティペラリー県のネナーにあるCountry ChoiceのPeter Ward氏による年に一度のオーガニックランチ、また、アイルランドの農業と食品開発の権威であるTeagascが9月16日オファリー県ビアで、“オーガニック製品における挑戦と可能性”というタイトルで実施した国内オーガニック会議などでした」と説明した。
ボードビアによると、アイルランドのオーガニック食糧品マーケットは、2010年7月時点で9000万ユーロ(およそ101億8600万円)にのぼる。金額ベースでのマーケットは、前年比17.4%減少しているが、販売量でースでは、7.5%減に止まる。
オーガニックマーケーットの鈍化は景気後退がもたらした家計支出減少の影響をダイレクトに受けていると思われる、とのことだ。
そんな中で、調査によると、オーガニックヨーグルトはシェアを獲得し続け(前年対比24%の伸び)、低炭水化物スナック類も同様に前年対比31%伸びている。また、最も人気があるのは引き続き野菜、果物、乳製品、そして肉類となっている。
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各カテゴリーの受賞者は以下の通り。
オーガニック小売部門優秀賞:, St. Tola Original Inagh Farmhouse Cheese Ltd., のオーガニックゴートチーズ
オーガニック地域部門優秀賞:Beechlawn Organic Farm の旬のオーガニック野菜ボックス
オーガニック新製品部門優秀賞:Ballybrado Ltd のオーガニックミューズリー
持続可能的製品優秀賞:Mossfield Organic Farm のオーガニック熟成チーズ
オーガニック輸出製品優秀賞:Murphy’s Irish Seafood  のフレッシュオーガニックサーモン
最優秀オーガニック製品:Mossfield Organic Farm のオーニック熟成チーズ
Organic-Market.infoより
(翻訳:ボランティア 殿村 江美さん)

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