EU:環境関連指標2009発行
先ごろ、欧州委員会環境局から発行された「EU環境関連指標2009」リーフレットでは、際立って環境の状況や兆候を示す10の指標が発表されている。その10の指標の中にはオーガニック農業も含まれている。オーガニック農業を指標として使用するにあたっては、各国が定めるオーガニック食品とオーガニック農業に関するアクションプラン(行動計画)の中で定められている目標に対して計測される。
オーガニック農業とオーガニック農業に関して定められた目標に関するデータは、Eurostat、FiBL、Aberystwyth Universityから提供された。
EU環境局によれば、2007年加盟27カ国におけるオーガニック農地面積は、全農地の4.1%を占め、2006年度の4%からわずかに上昇した。オーストリアがもっともその割合が高く、同国の全農地の11.4%がオーガニック農地で、同9.8%のラトヴィアがこれに続いた。イタリアのオーガニック農地面積は、EU加盟27カ国のオーガニック農地全体の16%に値する。現在のところ、すべての国において、目標とするオーガニック農地面積の数値を下回っている。この点に関して、欧州委員会は、傾向が読みづらいとしているが、旧来からのEU15カ国(EU15)と新加盟国との間には大きな開きがある。EU15の平均が、4.6%であるのに対し、新加盟国は2.9%である。とはいうものの、近年の新加盟国でのオーガニック農業の伸びは目覚しく、EU15が1990年代に見せた成長に匹敵するものがある。よって、環境局はEU全体の目標達成の途上にあると結論付けている。
オーガニック農業以外の残り9つの指標は以下の通り。
気候変動(温室効果ガスの排出)、輸送、エネルギー集中度、再生可能資源からの電力、生物多様性(一般的な鳥類について)、漁業(限界を超えた漁獲について)、一般廃棄物、大気(汚染物)排出量、都市の大気の質。
参照:http://www.organic-world.net/