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EU、オーガニック食品の流れ改善調査企画に資金拠出

「食品の品質と安全性」という優先課題の下、欧州委員会は「高品質、低 投入型(*1)の食品」と呼ばれる(研究機関、企業、大学からなる)統合プ ロジェクトに資金を提供している。このプロジェクトは、ヨーロッパのオ ーガニック一連の食品の流れについて、その品質改善、安全性確保、生産 性向上を目的としたもので、今後5年にわたり、「食卓から畑まで(*2)」 というアプローチによる一連の食品の流れを調査する費用として、1800万 ユーロが拠出される予定。


中心となるのは、農場を基盤とする穀物、野菜、乳製品、家禽、豚肉の生 産についての調査であろう。例えば、農学者であれば、高品質な作物の生 産量を増やすため、土壌の肥沃度向上や病気・雑草・害虫管理の改善を目 指し、さまざまな管理方法を試すだろう。また、家畜の専門家は畜産法や 給餌管理の改善が、オーガニックミルクの栄養面にどのような改善をもた らすか、評価するであろう。
*1:化学肥料や農薬、化学物質等の使用をできるだけ抑えた生産方法。
*2:「食卓から畑まで」についての補足説明 (GDS International のウェブサイトhttp://www.gdsinternational.com/infocentre/artsum.asp?mag=155&iss=69&art=3476&lang=en
からの抜粋)
欧州社会の食品、農業およびそれに関する研究に対する姿勢は大きく変化 した。ヨーロッパの住民は、自分たちの食べる食品が安全であり、健康的 であり、高品質であり、更に、環境に優しく、道徳的であると考えている。 彼らは自分たちの食べるものがどこから来ているかを知り、そしてその情 報によって食品を選びたいと望んでいる。これらの関心が農業と食品生産 に対して新たな課題と機会を創り出し、その結果、新しい研究課題を生み 出した。そこで伝統的な「畑から食卓へ」という研究法を見直し、「食卓 から畑へ」という、逆の発想の研究法が導き出された。
EU調査局長Philippe Busquin氏によれば、この研究法により、消費者の品 質への要求、また各段階における安全性確保のため、よりきめの細かい管 理への要望をまとめることが可能となり、その結果、今まで以上に消費者 の関心に注目することが出来るようになったという。
Biofach ニュースレターより http://www.biofach.de
翻訳ならびに補足説明:EUOFAボランティア 中澤

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