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オーガニック情報アーカイブ

Do It Yourself!地域活性化

数多の情報にふり回されるのではなく、自分で判断し、行動する。そして与えられるものをただ受け取るのではなく、自分で創り出す。
暮らしを楽しみながらクリエートすることは、現代人が忘れてしまった本当の意味での豊かさや幸福、また想像力・創造性を取り戻すことにもつながるのではないでしょうか。- Organic is a Lifestyle

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先日、地元のビジネスを支援し、大企業主導のチェーンなどからではなく、地元企業から購入することの、「地域活性化の利点」の啓発をする運動をしている団体「ローカル ファースト ミルウォーキー」が開催した2014 Buy Local Gift Fairでボランティアをして、幸運なことに、同じ時間にシフトだった、団体代表(地元中堅自然派食品スーパー代表)とその広報代表の方にも、色々と聞いてきました。

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「大企業のチェーン店が立ち並び、地元の商店街が衰退して変わっていく街を守りたい、地域のユニークさを守り育てたい!」という思いで始まり、地元企業のサービスを利用することによる地域への影響などについて伝え、どこでどんなサービスが受けることができるか紹介、マーケットや、イベントなどの企画・運営をしています。

「ローカル・ファースト・ミルウォーキー」という団体名は、
「ローカル ファースト=地元優先」で、考えること。

つまり、買い物や日々の選択をするときに、「地元ビジネス」について考える、ということですね。

今回のフェアでは、地元ミルウォーキーを拠点とする、59の小規模企業が出店し、駐車場も10分待ちもしくは歩いて15分の距離にしか停めれないほどで、お客さんも、1800人以上の人が集まり、大盛況となりました。
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去年は、より小さい会場(会員企業のビール工場ホール)で開催され、出展者は50、お客さんは900人程で2倍の増加で、去年と比較しても、関心が高まっていることが見られるかと思います。

日本の行政主導の地域活性化の取り組みや、マーケットとの一番の違いは、その主催者側がターゲットとする「対象」にあるかと思います。

簡単に言うと、「地元企業による地域のためのマーケットやイベント」で、
・大企業による地域のためのマーケットやイベント、ではなく、
・地域企業による観光者向けのマーケットやイベントでもない、ということ。

典型的な日本の地域活性化:SMWD(Somebody will do it)
観光客や都心で開催など、「外から来た人(地域外住民)」を対象としたサービスとし、地域外からお金を落としてもらい、経営者や住民も、「外から来たサービス(例:コンビニやショッピングモール、チェーン店など)」にお金を消費して「地元」に残らず、自らの力で地元に利益還元することができないため、地方は、大企業主導のモールの設営や、行政主導の「地方活性化」「観光開発」頼らざるをえなくなる。
例)・地方活性化マーケット(東京都内で特産物を持ち寄り販売等)

米国、ローカル・ファースト・ミルウォーキー:DIY(Do It Yourself)
「地域の人」へのサービスで、地域に住む人が、サービスにお金を払う。小さい企業だからこそ提供できるユニークなアイデアや商品、きめ細やかなサービスが受けられ、住民の生活満足度も高く、様々な個人商店が地域に特色を保つことができる。
例)・地元ビジネスが集まるフェアを開催
・ファーマーズマーケットなど(地元農家による、地元住民のための市場。毎週末開催)

つまり、ビジネスで得た利益が地元に還元される仕組みになっており、地域の特有さを保持することや、仕事の創出、そのユニークさが、上辺だけの観光開発よりも、その土地ならではの良さを求めて観光客が来たり、地元の人の生活満足度も向上し、若者も、地方に残るのではないでしょうか?

もちろん、全ての活動にあてはまるわけでないのですが、日本での地域活動や、イベントやカフェ運営したり、イギリスやスペインでも、色々と地域活性化活動のイベントやミーティングに参加してきて思うのは、

欧米社会と、日本社会と、その「地域活性化」の対象と方法の考えが、全くことなるということをひしひしと感じていて、今回のイベントで色々と話を聞いたり、実際にお客さんと話をしてさらにそう思うようになり、何が違うんだろう?と考えていていました。

アメリカでは、政府に頼るという考えを持つ人は少なく(もちろんいろんな事情で頼るしかない人もいますが)DIY:Do It Yourself(自分でやる)ことがすごく染み付いている文化、個人主義。

地域も、自分たちで変えていく。政府に期待したり、企業に期待しても、自分たちが思うように進まないことはわかっているからです。自分の身は自分で守る、自分で正しい情報を手に入れることが大事です。

2010年に、「持続可能地域開発」を専門に学んでいた大学のゼミの一環で、行った商店街経営者、街頭アンケートで、「行政がなんとかするしかない」「自分は車で隣町のアウトレットやショッピングモールに買い物に行く」という意見が大多数、という結果で、「自分事である」ということは、「地域」を変えて行くことにとって、必要不可欠であることを学びました。日本では、SWDI:Somebody Will Do Tt(誰かやるでしょ)という風潮の方がだんだんと大きくなってきているような気がします。

オーガニックという選択は、自分たちの住む地球環境を守ること、という意味でも、自分の環境を守るための行動ですが、それは、自分の住んでいる地元の地域についても同じ事。

地元の商店がお店が無くなるのって、すごく寂しい気がします。一度、商店街のお店覗いてみたら、掘り出し物も見つかるかもしれませんし、お店のおばあちゃんと色々と野菜の保存方法や調理法などについて話したりするのは、結構楽しいです。それに、無くなってほしくなかったら、自分のできる範囲でも、サポートしていくしか、ないのだと思います。

全ての買い物じゃなくてもいい。1ヶ月に1回でもいい。
ただ、自分の買い物が、地元企業を助け、それが地域活性化につながり、職を生む事になること。自分の買い物で変わることについて少し考えてみるということが、大事なことなのだと思います。

楽しくって、気持ちがいいからオーガニック、ローカルという選択。
SHIFT HAPPENS!
変化は誰かに任せるのではなく、自分から。

この買ったお金はどこに行くのか。普段のお買い物を、10%でもいいから地元に根ざした企業から購入するなど、無理をせずに、少しのことからだんだんと大きなムーブメントにつながっていくのだと思います。

一番印象に残ったのは、この「ローカルファーストミルウォーキー」の団体が、一番楽しんでいて、それぞれ参加者も再会を喜び合い、お互いに支え、それぞれのビジネスを心から楽しんでいる様子で、全体的にとても良い雰囲気だったことですね。

もちろん私もとても充実した日で、夢に向かって行動して、楽しんでいる人々との出会いで元気をもらった日でした!

オーガニック協会も、一緒にオーガニックについて考え、伝え、共に支え合う会員募集中です。
ご興味がある方は、ぜひご連絡ください!

いつか、Local First Milwaukeeについての理念や活動、インタビュー記事も紹介できたら、と思っています。見習えるところがたくさんあると思うので。

日本の地方の面白い取り組みについても色々紹介できたらと思いますので、おすすめの地域等がある方は、ぜひ問い合わせからご連絡ください。

それでは皆様、良い年末年始をお過ごしください。

Aki S. Norton

オーガニック情報アーカイブとは