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番外編 〜ECOCERT本社訪問速報!!その3〜

【フランス出張中のEUOFA事務局によるECOCERT本社訪問記の続きです】
最近EUOFA通信でもよく登場するオーガニックの化粧品。このオーガニックコスメティックの隆盛振りが非常に気になっていたのと、「オーガニック化粧品」と「自然派化粧品」の両方をエコサート社が認証していることについて、その基準が知りたかったので質問してみたところ、化粧品部門担当責任者のヴァレリー・ルメールさんも同席してくださることになりました。


現在エコサート社で認証を受けている化粧品製造会社は約400社。うち日本の会社も2社あるということでした。多いのがヨーロッパ(中でもフランス、イタリア、ドイツ)と北米、南米。気になる基準については、規定事項集というのは1つしかなく、「オーガニック化粧品」も「自然派化粧品」もそれに従うことに変
わりはありません。唯一の違いは、原料のうち95%以上がオーガニックの場合が「オーガニック化粧品」、原料の50%以上がオーガニックの場合が「自然派化粧品」という認定の対象となるのだそうです。これだけ明確だとわかりやすいですね。
最後にエコサート社の組織と、携わっておられる業務について説明をしてもらいました。最初にもお話したとおり、環境保護・持続可能性に反すること、それを促進できないことは一切やらないという大前提があります。認証という基本の業務のほか、エコサート社では、オーガニック認証について知識がない人に対して教育するような業務、また時にはこれまで認証の仕組みがない国が規定を作る際のお手伝いをすることもあるそうです。現在ではタイがその例です。認証の仕組みがなかった化粧品については、エコサート社がイニシアチブを取って、多くの化粧品会社とともに規定を開発しました。化粧品のほか、オーガニックコットン(繊維)の認証も行っています。面白いところでは、エコパークやエコシティの認証も始めたそうです。これは例えば公園の植物に化学合成物質を与えていない、といった具合です。実際にこうした認証に興味をもつ自治体も増えているようです。フェア・トレード認証も行っており、これは単に対発展途上国だけでなく、先進国同士の場合でも原料調達から消費者の手元に渡るまで、正当な支払い
がなされて取引されているかの認証を行うのだそうです。
私たちがエコサート社を訪れた日は、あまり夏が暑くなかったヨーロッパで、久しぶりに高温を記録した日でした。昼間の外気温は37℃を指していましたが、中に入ると一瞬ひんやり。ただし機械による冷房ではないのでずっと冷えっぱなしで寒くなると言うことはありません。従業員は女性が多いように見受けられましたが、みんな気持ちよさそうに働いておられるのが印象的でした。世界にネットワークを広げるエコサート社の本社は意外なほど控えめで小ぶりなオフィスでしたが、機能性がいいのは確か。世界がいつまでも持続可能であるようにさまざまな手を打つ同社の躍進は、今後も目が離せそうにありません。
(EUOFA事務局 長谷川浩代より)

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