オーガニック情報アーカイブ
新共通農業政策(CAP)、2005年1月1日にスタート
2005年1月1日、10の加盟国(オーストリア、ベルギー、デンマーク、ドイツ、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、ポルトガル、スウェーデン、英国、他の5カ国は2006年、新加盟国のうちマルタとスロヴェニアが2007年スタート予定)が2003年6月に承認された改正CAPを導入する。
改正によりこれまでのEUの農業部門への支援方法は全く違ったものとなる。 それはEUの農家に対し、市場の要求に合わせて生産する自由を提供するものだ。将来的には、大部分の補助金が生産量とは切り離した形で支払われるようになる。これらの新しい「単一農家支払い制」は、環境への配慮、食の安全、動物福祉基準と密接に結びついてくることになるだろう。補助金と生産の結びつきを断ち切ることは、EUの農家が収入面での必要な安定を図りつつも、より競争力をもち、市場の要望に沿った生産を行うことが可能になるだろう。大規模農場への直接支払を減少させることで、農家がもっと多くのお金を環境、品質、動物福祉プログラムに仕向けることができるようになる。この変更により、消費者の望むものを提供し、税金を支払う人々に対しさらなる透明性を打ち出し、もっと世界の農産物市場に向けた生産に貢献できるようになるだろう。
2004年12月23日付E欧州委員会AGRICULTURE NEWS DIGEST No. 110より