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農業と環境(欧州委員会発行のブックレットより)

<導入部分>
欧州連合(EU)の土地のうち、半分が農地である。この事実だけでも、EUの自然環境に対する農業の重要性は際立っている。農業と自然の営みというものは、お互いに深く影響しあっている。農業は、何世紀にも渡って様々な種類の貴重な「半」自然生息地の創造と維持に貢献してきた。今日、こうした生息地がEUの景観の大半を形づくり、そこにEUの多くの野生生物が存在している。


農業はまた、様々な地方のコミュニティを支えてもいる。地方コミュニティはヨーロッパ文化の基本となる財産であるというだけでなく、環境を健全な状態のまま保つという不可欠の役割ももっている。
豊かな自然環境と農業の実践との関係は複雑である。ヨーロッパにおける多くの貴重な生物の生息地が粗放農業によって維持されており、また幅広い種類の野生種が、生き残っていくためにこの粗放農業に依存している。しかし一方で、農業を実践するということは自然資源に対して、全く反対の影響も与えうる。土壌、水、空気の汚染、生息地の崩壊、野生生物の絶滅などは、不適切な農業の実践と土地利用の結果であるとも言える。それゆえEU、中でもCAP(共通農業政策)の方針は、環境悪化の危険を回避することを狙いとしたものに比重が高まってきた。一方で、目標として掲げられている地方発展政策と、EUのそれぞれ異なった地域で農業を行う農家の収益性を保証することで、農家に対しては田園とその環境を維持するという前向きな役割を果たしつづけるよう促している。
このブックレットでは、大きく2つのセクションに分けて解説している。
第1セクションはCAPが担う環境的持続可能性に対する重要な役割について、そして第2セクションは、CAP以外の政策や手段によって実施される部分についての解説である。それはEUがグローバルな観点から設定している環境面の持続可能性目標を達成するのにも役立っている。
<内容>
1.環境を救う農業政策
−“緑化する”CAP
−未来のCAPと環境
−耕作不利地域をよりよいものに
−森林管理活動
2.農業と主要な環境問題
−農業と気候の変化
−硝酸塩
−農薬
−土壌保護
−水の管理
−生物多様性の保全
−農業における遺伝資源
−遺伝子組換生物
−一般的なEUの環境関連法規
3.農業環境とEUの拡大
4.環境保護に向けた行動の評価
※このブックレットは下記のURLよりダウンロードできます。
http://europa.eu.int/comm/agriculture/publi/fact/envir/2003_en.pdf

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