デンマーク:再成長の期待膨らむオーガニック市場
出典:Organic Denmark
デンマークではここ数年、小売業におけるオーガニック製品の台頭はなりをひそめていたが、再びあらゆる分野で光が見え始めたようだ—–オーガニック会議(Organic Congress)2013で、小売、フードサービスおよび輸出部門でのオーガニック製品の市場動向と今後の展望を示したOrganic DenmarkとCOOPはこのように分析する。(グラフ出典:Organic Denmark『デンマークにおけるオーガニック製品の販売ルート』)
南デンマーク、ブレステンにあるVingsted Centretで行われたこの会議の中で、Organic Denmarkのマーケティングマネジャー、Henrik Hindborg氏はこのように話している。「ここ数年、オーガニック製品の売上曲線は横ばいでしたが、企業や食料品チェーン店からの反応を見る限り、2013年の成長率は5%前後となるでしょう。」彼の意見を支持したCoopのマネジャーThomas Roland氏によれば、2012年の第4四半期に コペンハーゲンとオーフスにあるCoopの店舗で売上増を記録して以来、現在ではその他すべての地区において売上は増加傾向にある。彼はまた、Coopの消費者のうちオーガニック製品を購入している人の割合は65%、そして2014年にはより多くの金額をオーガニック製品に費やすつもりだと考えている人は40%にのぼると指摘する。
またHenrik Hindborg氏は、デンマーク国民の半数が毎週何らかのオーガニック製品を購入しているだけでなく、家禽類、ハーブや飲料など、より幅広い食品カテゴリーでオーガニック製品を取り入れるようになってきているほか、小売部門で取り扱うオーガニック製品数は増加し、経済危機以前と比べて約20%増加している、と語っている。
外食部門でのオーガニック製品の普及はカフェやレストラン、とりわけ各地に多くあるカフェテリアで顕著で、オーガニックケータリングの認証を得ているレストランは現在約600ヶ所に及ぶ。このような食品サービス部門におけるオーガニック製品の売上は過去3年間で2倍となり、2013年には少なくとも15?20%の目覚ましい成長を遂げたと予想される。「2014年には各地の多くの自治体がオーガニック製品への生産転換を始める見込みです。つまり、合計で30の自治体がオーガニック農業への転換期を迎えることとなるでしょう。」と Hindborgs氏は指摘する。
2013年12月27日
(翻訳:Kanako Hara)