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ドイツ自然化粧品市場、10億ユーロ目前

出典:http://www.naturkosmetik-branchenkongress.de/naturkosmetik-branchenkongress/de/

2013年10月13日

自然化粧品には厳しい規制があるが、販売市場は上半期に10%を超す新記録を打ち出し、年度末までに10億ユーロを超す勢いである。次年度5-6%売り上げが伸びれば、10億ユーロの壁を破るのは必至である。24日、25日にベルリンで開催された自然化粧品会議では業界の専門家、市場調査員やアドバイザーたちがこの成功の裏付けを分析した。また、原料、製造の問題から市場、売上の維持に至るまで、自然化粧品部門に於ける幅広いテーマを取り上げた。今回のベルリンでのイベントの役割は150人の参加者どうしの交流にあった。

規制の厳しい自然化粧品業界において売れ行きが良いという嬉しいニュースが冒頭もたらされた。自然化粧品会議の発案者であり、主催者であるエルフリーデ・ダムバッカー氏は2013年6月末までの成長率は10.2%に上り、年末までに9億5千万ユーロの売上高が期待できると発表した。2012年上半期には今一つだった販売市場も年末には4億5千万ユーロ(5.5%)から8億6千万ユーロに回復、今年数字はほぼ2倍になる見込みだ。

今年度、自然化粧品はスーパーマーケットや従来型大型自然食品直販店で勝利した一方で従来の販売ルート(自然食品販売や健康食品店)では停滞が続いた。ここでドイツのディスカウント店、Aldiが大きな役割を果たした。Aldiは*BDIH認証されている自社PB自然化粧品Lacuraの期間限定キャンペーンを打った。 この戦略が功を奏し、自然化粧品全体の売上増のうち15%以上をAldiが売り上げた。それとは対照的に薬局と化粧品店の売上の伸びは小さく留まっている。ドラッグストアでは長期間にわたって売上が伸びていたが、上半期には初めて売上減少を経験した。その一方でネット通販は伸びている。

*BDIH-2001年からスタートしたドイツ・マインハイムの本部を置く非営利認証団体の置く自然化粧品の基準

ダムバッカー氏ドイツ市場における自然化粧品の発展と傾向について見通しを語った。
一流メーカーはこれまで以上に情報発信し、ブランドに力を入れる必要がある。
世界中のファッション業界やショービジネスに関わったり、マスコミを賑わす様々なイベントに参加することなどだ。そうしてLaveraとWeldaの両社は初めてテレビで広告キャンペーンを流した。雑誌でもネット上でもメーカーの存在はすでに知られているが、知名度はさらに上がりつつある。最近*BUND-ToxFox-Appの起ち上げにより、自然化粧品に対する検査は容易になった。オンラインで2件の検査依頼があり、BUND の協力で、Beiersdorf の代表ブランドNiveaとJohnson&Johnson グループの*Penaten 製品に対して検査が行われた。問題は製品がホルモンを活性化する物質を含有するという事だ。
消費者は次第に疑いを持ち始め、騙されたことに対する怒りを爆発させる機会を得ようとしている。75,000人がブリッタ・シュテフェンハーゲンのオンライン検査依頼を支持し、BUNDがすぐにNivea製品に使用されている内分泌腺をかく乱する物質、パラベン使用に反対した。

*BUND-TopFox-App ? ドイツの非営利環境保護団体BUNDが独自で行う化粧品の検査
*Penaten ? ドイツの国民的オーガニックベビーブランド

多くの消費者はグリーンウォッシング製品(見せかけだけ環境に配慮したように謳っている製品)にもレッドカードを出してきた。Beiersdorf社が裁判所の命令で自社の偽自然化粧品ラインであるPure & Natural を改善するよう指導されたのもその結果だ。今年度天然由来化粧品の売上は少なくとも1%上昇した一方、BNN(ドイツオーガニック小売業界)が制定した製品ガイドラインは200を超える自然食品店で年初から実施されている。このガイドラインは強制的であり、100%認証された自然化粧品であることが明記されている為、専門店はガイドラインに則った製品を扱うことで差別化を意図している。ガイドラインに則った結果、いくつかのブランドの何十種類もの製品が撤去された。しかし多くの場合(特にヘアケア製品)撤去された製品はBNNメンバーがランク付けした類似の認定製品に置き換えられた。

*Gfkの専門家Adlwarth氏は売上に大きく貢献した要因を取り上げ、深く分析した。ドイツ国内が全体的に比較的安定していること、消費に向かわせる環境と手に入れば何でもいいという心境から脱却するのに伴い、消費者は道徳的な基準にかなうものに消費意欲をそそられるようになったことを示すデータをAdlwarth氏は作り出した。例えば、オーガニックなもの、環境に優しいものを好んで購入しようという判断は2010年から2012年の間に22%から24%に上昇した。
ロハス(Lifestyle of Health and Sustainability)を実践している人たちは5年の間にほぼ10%から14%近くまで増え、ロハスに関心がある人たちと合わせると26%の人たちが地球に優しい生活スタイルを重んじるこのターゲットグループに属する。環境、気温変動、動物保護、地域性と公平な社会が彼らの生き方に影響を与え、彼らはライフスタイルに合せた買い物をする。

*Gfk ドイツに本社を置き世界100か国以上で展開している市場調査会社

ロハスな人たちの自然化粧品に対する思いははっきり数字に表れている。Gfkのデータは2010年から2013年にかけて、LOHASコア層向けの認証付き自然化粧品の売上が11.6%から12.8%に伸びたことを示しているが、LOHASコア層もLOHAS周辺層も多くの自然由来製品を購入している。Gfkのデータによると、2012年7月から2013年6月までの売上高が10.2%伸びているが、これは販売の伸びが10.9%、購入者が16.4%増加したことによる。Adlwarth氏が強調したように、これは大躍進である。この結果、2010年8月2%程度だった顧客数が、21%を超えるまでになった。

 

翻訳:山下直子

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