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英国:新しいオーガニック・キャンペーンと「オーガニック・セプテンバー」

英国ソイル・アソシエーションの報告によれば、オーガニック食品をめぐる誤った通念の数々をめぐって、ジャーナリストと業界代表者が活発に討論を行った。これは2012年5月に「オーガニックは本質的に違う(Oragnic. Naturally different.)」という名前の新しいキャンペーンが開始したことに合わせ、企画されたものである。

オーガニック食品の価格や認識などの論点に切り込んだこの討論では、テレビ番組プレゼンターのジョン・クレーヴンが司会を務め、またイギリスにおける「サパークラブ」ブームの立役者、カースティン・ロジャーズが用意したディナーが供された。ゲストには英音楽賞マーキュリー・プライズを受賞したラップミュージシャンのスピーチ・デベル、オーガニック・チョコレートを製造する「グリーン&ブラックス」社の共同創立者、クレイグ・サムズ、そして受賞歴のあるシェフ、リチャード・バーティネットが招かれた。

この新しいキャンペーンは広告、パブリックリレーション、デジタル・マーケティングからなり、2013年10月まで実施される。目的はオーガニック食品の利点や、多少高額でもそれだけの価値があるとする理由について、消費者の知識を高めることにある。広告はロンドンの地下鉄および主要鉄道駅の多くで掲示される。様々な食べ物が「おしゃべりしている」この広告は、ある食べ物が農薬や成長促進剤等を使ったと語る一方、別の食べ物はそうしたものをオーガニックであることを理由に使用せず、なぜ「自然なまま」でいくことを好むのかを説明する、というもの。全部で3年間にわたるこのキャンペーンには、オーガニック産業の振興を目指す非営利団体のオーガニック通商委員会が毎年計30万ポンド(約3,700万円)の支援を約束したほか、EUも同額の支援の提供に同意した。この結果、予算は総額180万ポンド(約2億2,200万円)が計上されている。キャンペーンについての詳しい情報は、www.organicukfood.comで見ることができる。

一方、あらゆる種類のオーガニックを対象としたヨーロッパ最大規模のイベント、「オーガニック・セプテンバー」が2012年9月にイギリス全土にわたって開催される。ソイル・アソシエーションは、「オーガニックは本質的に違う」キャンペーン支援の一環として、なぜオーガニック食品が(他と比較して)本質的に違うのか、この9月に理解を深めてほしいと国民に訴えている。また「オーガニック・セプテンバー」を盛り上げ、人々が旬のオーガニック食材を使って料理をするきっかけとなることを狙って、有名シェフやフードライターのレシピも多数紹介している。このイベントに参加するには、オーガニック農場の見学、新しいスキルの習得、オーガニック・ホリデーに出かけること、オーガニック料理のおもてなしを通じた寄付金集め、オーガニックの夕食をとること等々、様々な方法がある。「オーガニック・セプテンバー」について詳しくは、http://www.soilassociation.org/organicseptemberを参照のこと。

出典:ソイル・アソシエーション

Organic-Market.infoより

(翻訳:ボランティア 池田 真紀さん)

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