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英国:プリンス・オブ・ウェールズ財団が農家に向けた取り組み支援

プリンス・オブ・ウェールズ*1慈善財団 (PCF)が発表したところによると、同財団は、英国農家が環境的責任をとれるやり方で生産性を向上できるよう支援するために、創業資金2百万ポンド (2億4千万円)の新たなプロジェクトを開始する、とソイルアソシエーションは報告している。この「Duchy Originals*2未来の農プログラム」の業務は、チャールズ皇太子のオーガニック食品ビジネスである Duchy Originals from Waitrose*3との協同でソイルアソシエーションが担当する。

このプログラムによって、革新的な技術でオーガニックと低投入型農業における増産と栄養実績の向上を目指す開発に、英国中の農家が関与することになる。 その中心となるのは農場イベント・ネットワークだ。農家と栽培者が主導となり、ノウハウを共有し、科学者とともに圃場実験を計画し、さらに実践的な課題を正確に示すことができる。これによって新しい研究資金の優先事項が具体化される、それはつまり、持続可能な農業と食糧システムにとって主要な障壁を標的とする。このプログラムの主要目的の一つは、再生可能資源と持続可能な管理技術を最大限に利用した土づくりと病虫害管理ができるよう、農家を支援することだ。

さらにこのプログラムは生態学的農業に注目、特に、高価な投入物への農家の依存を軽減するアプローチを重視するため、今のところ誰でも利用できるオーガニック基準を目的として農業に取り組む生産者に特に関係してくるだろう。プログラムの資金は、Duchy Originals社の収益から毎年慈善基金として寄付され、今年、同社商品の売上げが記録的に伸びれば、2百万ポンド (2億4千万円) を超える基金が慈善目的と関連取り組みに割り当てられることになるだろう。

1979年にチャールズ皇太子によって設立されたプリンス・オブ・ウェールズ慈善財団は、これまでも多様な分野の取り組みに資金提供しており、以下は、その例である:国際的持続可能性、教育と青年、建造環境*4、企業の社会的責任、環境保全、軍人の福利厚生、緊急救援、地域活動など。

 

*1プリンス・オブ・ウェールズ(Prince of Wales)は、英国国王の最年長の王子に与えられる、第一王位継承者の称号。現在のプリンス・オブ・ウェールズは、エリザベス2世女王の長男であるチャールズ皇太子を指す

*2 Duchy Originals (ダッチーオリジナル) は、自然環境保護やオーガニックの提唱者としても知られるチャールズ皇太子によって1992年に創設されたブランド 。ナチュラルで高品質なオーガニックブランドの先駆者的存在として、英国オーガニック市場のシンボル的な存在

*3 Duchy Originals from Waitrose : チャールズ皇太子の会社 Duchy Originals と高級スーパーマーケットのウェイトローズが提携して作った新しい生産ライン。2009年10月1日からこれまでの製品に加えて新しい商品が販売されている

*4建造環境:都市の物理的な構造

 

出典:ソイルアソシエーション

Organic-Market.infoより

(翻訳:ボランティア 大畑 恵里さん)

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