オーストラリア:ワインテックでのオーガニックワイン
オーストラリアのワイン産業は、3年毎に行われる業界の主要イベントであるワインテック(アデレードにて開催)にて、オーガニックワインの生産について学ぶ初めての機会を得た。オーガニックの代表的なグループである「バイオロジカル・ファーマーズ・オブ・オーストラリア(BFA)」は、オーガニックワインの品質の高さを紹介するために、バイオロジカル・ファームの生産品を扱うメーカーと協働していく。
BFAのジェネラルマネージャーであるホリー・ヴァイナー氏によると、数年前まで一般に信じられていた考えとは反対に、オーストラリアのオーガニックワインやバイオダイナミックワインは従来の生産法によるワインの質より優れていることを証明していると言う。
会場には、受賞数を急激に増やしているオーストラリアのオーガニックワインやバイオダイナミックワインが展示され、昨年100もの賞を受賞した良質なオーガニックワインの生産者のサンプルカタログも置かれた。
これらの賞の判定には何人かの評判の高いワイン評論家が参加しており、マックス・アレンもその一人である。彼は、バイオダイナミックワインの環境的な利点や品質の高さについて消費者に知識を深めてもらうためにウェブサイトを立ち上げている。
調査によると、この2年の間に、消費者はたとえ割高でも環境に優しいオーガニックワインを購入するようになってきている。エーレンブルグ-バス・マーケティング科学研究所のヘルヴェイ・レマウド博士とシモーヌ・ミューラー博士の2009年の研究により、ワイン消費者は持続性と健康をより重視しワイン購入時により環境に優しくなってきていることがわかった、とBFAは報告している。
「オーガニックを求める声に応じる部分だけでなく、(環境要求に加えて)環境に優しい部分にオーガニックワインの価値を見出す機会に、更なる成長の余地があることは明らかである。」とレマウド博士は言う。
ワインテックは今日始まったばかりである。イベントでは、ブドウ農園の管理、オーガニック認証、受賞ワイン、マーケット情報、オーガニック雑誌他など、オーガニックに関する情報を入手することができる。オーガニック作物保護剤は、BFAによるペストや病気の消散に関する情報提供とともに、認証されたオーガニック農法に適して登録されるだろう。
BFAが登録したシーソル(オーストラリア産昆布)という海藻から出来た肥料は、ブドウ農園で幅広く使用されているが、それもイベントで注目を集めるだろう。
Organic-Market.infoより
(翻訳:ボランティア 勝田沙耶香さん)