世界に広まるオーガニック農業
2007年、世界のオーガニック農家は3,220万ヘクタールの農地を耕作した。これは前年より約5%、また2000年からは118%の増加を示している。オーガニック農業は141ヶ国に広まっており、これら土地の3分の2は工業国に存在し、またおよそ半分の生産者がアフリカに集中している。
しかしながら、World Watch Instituteの報道によると、この3倍以上の土地が遺伝子操作された作物にあてられており、オーガニックで耕されている土地は世界の農地の1%未満にすぎない。オーガニック農地の3分の1以上(1,210万ヘクタール)はオセアニアが占めている。ヨーロッパでは、オーガニック農地面積は780万ヘクタールで、その40%をイタリア、スペイン、ドイツの3カ国が占めている。スペイン、ポーランド、英国は、2006年から大きな成長を見せており、また東欧や南東欧でもその伸びは特筆に値する。消費者の需要はオーガニック転換よりも早いスピードで増加しており、結果、輸入への依存はさらに高まっている。
消費者の需要は、2007年、全世界で460億米ドル(約4兆3152億6000万円)のオーガニック食品と飲料の売上をもたらした。平均年間成長率は50億米ドル(約4737億円)である。この売上げの54%がEUで占められている。またいくつかの国では、オーガニック製品が食品売上の4〜6%を構成している。Kraft や General Mills、Heinz やケロッグなど、大手企業が多くのオーガニック製品ブランドを所有しており、いくつかの企業では自社の人気商品のオーガニック版も生産し始めている。2008年、米国のスーパーマーケットのプライベートブランド売上の30%が、オーガニック製品の売上で占められていた。その理由のひとつには、大手の流通業者の全売上のおよそ3分の1がオーガニック食品・飲料であることによる。市場アナリストたちは高度に加工されたオーガニック食品の数、一般のマスマーケットの食品供給チェーンに占めるオーガニック食品の割合、地元よりもむしろ世界規模での供給、また国際的に取引されているオーガニック製品の量から、成長傾向を見出している。このオーガニックトレンド速報の完全版は、Worldwatchの新購読サービスVital Signs OnlineのひとつのExcelスプレッドシートと、カスタマイズできるチャートで閲覧可能である。この購読サービスは2009年秋に立ち上げられる。
参照:http://www.worldwatch.org/
Organic-Market.Infoより
http://www.organic-market.info/