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世界のオーガニック市場は前向きな傾向

BioFachは、現在のオーガニック市場の最新トレンドを報道発表した。また、FiBLは世界のオーガニック農業の最新状況の調査結果を公開している。


(2009/10のBioFachの発表記事より):
「2009年のオーガニック食材・飲料の成長率は速度を緩めたものの、まだ伸びている。ヨーロッパと北米での成長が顕著だが、アジア-太平洋地域やラテンアメリカでの需要も高まっている。2007年には世界のオーガニック農地面積は3200万ha、オーガニック食材の流通高は460億USドル(約3兆9573億8千万円)だった。2008年には500億USドル(約4兆3014億9900万円)を超えている。スイスオーガニック農業調査機関(FiBL)によると、オーガニック農地面積、流通総額ともに2008年、世界中で再び大きく成長している。」とロンドン、オーガニックモニター社の市場調査担当で、世界的に認められたオーガニックの専門家であるAmarjit Sahota氏は述べている。
「ヨーロッパでのオーガニック農地面積は780万haから830万haまで増加した。これは6%以上の増加です。」と、FiBLのHelga Willer氏は述べている。EU加盟国のみに限ると、720万haから770万haに拡大した。スペインの増加率が最も高く33%、ポーランド、チェコ、デンマークでは10%の増加となっている。イタリアのオーガニック農地面積は減少しているが、それでもまだ100万haを超えている。ただ、ヨーロッパで最大のオーガニック農地面積を誇るのは、130万haのスペインで、そのうち110万haが農地として利用されている。ヨーロッパ以外の国の数値はあまり発表されていないが、アルゼンチンでは290万haから400万haと、40%の拡大をしているが、草原がかなり広い面積を占めている。
アメリカ合衆国:オーガニック市場の成長が顕著
2008年後半の経済不況にもかかわらず、アメリカのオーガニック市場は16%という顕著な成長を遂げている。ここ数年間にも20%程度の成長を記録している。アメリカ国内でのオーガニック食品・飲料の流通金額はおよそ230億USドル(約1兆9774億円)であるが、食品以外の分野を加えると246億USドル(約2兆1148億6200万円)となる。マサチューセッツ州グリーンフィールドにある、アメリカオーガニック流通協会(OTA)の年報、アメリカオーガニック業界調査によると、もっとも成長が著しいのは、パン・穀物類の分野で35%、また飲料分野が31%である。また、非食品分野も注目が高まっており、40%増、16億USドル以上(約1375億5200万円)の売上をあげている。食品への消費額のうち3.5%がオーガニックであるという数字は、ドイツに匹敵する割合だ。
ヨーロッパ:2008年のオーガニック商品売上額は180億ユーロ(約1兆5474億6千万円)
2008年のヨーロッパでのオーガニック製品の消費額は、前年と比較し10%以上成長しており、180億ユーロと推定されている。オーガニック市場の成長がわずか1.8%であった英国を除き、それ以外の国では経済不況の影響は見られない。スイスはヨーロッパの中でも成長率が高く、11%成長、9億ユーロ(約773億7300万円)の売上を記録している。デンマークのオーガニック流通のうちおよそ80%が小売業での売上であり、これは前年比で28%増、6億2千万ユーロ(約533億140万円)に相当する。これらの数値は直接販売や、オーガニック専門店での売上は含まれていいない。また、チェコ共和国の成長も特筆に値し、2008年で40%、2007年は70%の拡大をしている。
ドイツ:専門店での流通は伸びている−ディスカウント店はマイナス傾向
ドイツ国内の組合であるBundesverband Naturkost Naturwaren(BNN)、ベルリン製造取引協会、ドイツの商取引に関する雑誌のBioHandelによると、2009年前半のオーガニック食品市場は1.5%成長している。ニュルンベルクにある消費者調査のGesellschaft für Konsumforschung(GfK)によれば、2009年前半、オーガニック市場のあらゆる流通チャンネルで4%のマイナス、ディスカウント店ではそれが6%で、価格も7%のマイナスとなった。ディスカウント店における価格と売上がマイナスとなった一つの原因としては、消費者が安いオーガニック商品を好むようになった、もしくは従来品を購入することに戻ってしまった、ということが考えられる。
オーガニック食材の小売流通におけるオーガニック製品価格は、2009年前半も今までと特に変わりはない。これは、オーガニック商品ユーザーが、商品の良さを確信して使い続けている購入層が多く、時々しか買わない層は少ないことに起因すると専門家は考えている。
世界不況によって、商品の環境負荷や社会貢献度を重要視するドイツの消費者は減っているが、GfKによると、生活のレベルは今まで同様に維持したいと考えており、環境に優しい商品・社会貢献度の高い商品を購入する消費者は、継続利用者も一時的購入者も含めて増加している、とのことだ。ドイツでは、グリーンな商品、エシカルな商品を使うトレンドが根付いている。
フランス:2008年のオーガニック商品の成長率は記録的
2008年のフランスのオーガニック市場はここ数年で最高の25%の成長を遂げ、初めて26億ユーロ(約2232億1千万円)を突破した。オーガニック農地面積は、この10年間で21万haから58万haにまで拡大した。転換中農地はこの1年で36%増加し、オーガニック農場は11%も増加している。パリにある第三セクター、Agence Bioによると、2012年までにフランス国内の農地の6%をオーガニックに(これは現在の3倍の面積にあたる)、2020年までには20%を超えるだろうと言われている。2009年8月には、国内のオーガニック農業をより促進するために、オーガニック農業への最大補助金率を現在の2倍にすることが採決された。これは、2年間の市民対話の結果成立した、環境グルネル法に基づいている。第31条にはフランスのオーガニック農業の目標について明記されている。この法は気候変動対策の国家プランやエネルギー・交通・廃棄物・農業等の特定の施行規則を規定している。これらの施策は全て、フランスの持続可能な開発に貢献するものとなっている。
イタリア:2009年の前半で7%の成長
イタリア国内のオーガニック商品売上は2009年も好調で、イタリア、ローマにあるイタリア市場調査会社Ismea/AC Nielsenの情報によると、今年前半期で7%成長している。フルーツ、野菜、飲料、卵などが特に需要が高い。オーガニックスーパーマーケットのチェーンのNaturaSìは、現在66の店舗を展開しているが、前年同時期と比較し15%以上の成長を記録した。イタリアのオーガニック卸業者の先駆者であり、NaturaSìスーパーマーケットの経営も行っているEcor社の報告書によると、専門店でも2009年の初めの四半期で10%の流通増であったとのことだ。Ecor社は小売業に対し、独自のB’ioマーケティングプログラムを提供しており、イタリア国内の250の専門店が加盟している。「イタリアのもう一つ大きなオーガニック食品会社であるKiグループも、14%以上の成長を実現しており、商品の幅を広げ、店頭でのプロモーションを強化している。」と、イタリアオーガニック市場専門家のRoberto Pinton氏は述べている。
トルコ:オーガニック輸出にフォーカス
トルコはオーガニック製品の生産国、輸出国として重要な国である。公的機関とオーガニック協会の連携機関であるBugdayの調査によると、オーガニック農地面積は現在の0.8%から3%にまで成長し、トルコ国内の市場売上は2012年までには500万USドル(約4億3千万円)から5千万USドル(約43億850万円)に達するだろうと推測されている。また、輸出額は現在の1億5千万USドル(約129億2550万円)から、10億USドル(約861億7千万円)に増えるだろうといわれている。
出典:BioFach プレスリリース 2009年10月
Organic-world.netより
http://www.organic-world.net/
(翻訳:ボランティア 柿本 小百合さん)

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