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アメリカ農務省:オーガニック食品生産に5千万ドル支援

北米オーガニックトレード協会(以下、OTA)は、アメリカ農務省が米国のオーガニック食品生産拡大を促進するために5千万ドル(約49億円)の新たな財政支援を行うことに歓迎の意を表した。財政支援の一部は全ての州に配分され、農務省自然資源保全局が管轄する環境改善奨励計画(Environmental Quality Incentives Program)に特別な登録を行うことによってのみ利用できる。


資格を得るには生産者は国家オーガニックプログラム(National Organic Program)の認証を受けているか、オーガニック生産への転換過程になければならない。「OTAはこの支援ならびに農務省がオーガニック農法を有益な環境活動を代表するものと認めたことを嬉しく思います。OTAはこの財政支援により農家がオーガニック農法を採用することを更に奨励するとともに、消費者の増加に応えるための米国のオーガニック食品生産拡大に役立つと信じています。」とOTA事務局長Christine Bushwayは述べた。
この支援策の下では、オーガニック生産の新たな契約として、以下の6つの基幹実施項目のどれかに申し込むことになる。輪作、カバークロップ*1、栄養管理、病害虫管理、計画放牧(prescribed grazing*2)、飼料収穫管理で、財政支援の上限は1件あたり年間2万ドル(200万円弱)。この特別オーガニック契約の登録期間は5月11日から5月29日となっている。農務副長官Kathleen Merriganは全米オーガニック認証基準委員会(National Organic Standards Board)に対し、農務省がオーガニック農業を担当する部署を設置する予定であることを明らかにした。現在は、国家オーガニックプログラムは農務省農業市場局の輸送およびマーケティング計画の1つとして扱われている。輸送およびマーケティング計画の次長補Barbara Robinsonは、3月下旬に開かれたOTAの政策会議の出席者に対して国家オーガニックプログラムはいつでも自立できると思うと述べた。
*1カバークロップ:土壌浸食防止、雑草抑制などを目的として、農作物を栽培していない時期に露出する地表面を覆うために栽培される作物。ライグラスなどの牧草類、大麦などの麦類、れんげなどのマメ科植物が、それぞれの生育、栽培特性に応じて、活用される。
(参考:農林水産省ホームページ)
*2 prescribed grazing:ある特定の目的を達成することを目指して、放牧によって植物(いわゆる牧草)の収穫を管理すること。土壌への水の浸透促進、河岸地域・高原地域の植物の生育の維持・改良、土壌浸食による小川の保護、糞尿の堆積物による水資源汚染の防御等を目的として、放牧の集中度、頻度、期間、季節などをコントロールすることになる。
参照URL:www.ota.com
Organic-Market.infoより
http://www.organic-market.info/

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