IFAP: 生物多様性を保護する営農の取り組み
農業は、地球の陸地表面積の3分の1を使用し、生物多様性の維持に最も深く関連する領域である。しかしながら、集約農業や耕地の拡大を通じて、世界の食糧生産量を2050年までに倍増させるという難問に対処せざるをえなくなっている。いずれにしても、生物多様性へ大きな影響をおよぼすであろう。
2009年国際生物多様性の日に、地球規模での農業生産者の発言団体である国際農業生産者連盟 (International Federation of Agricultural Producers, 以下 IFAP) は、近代農業の中で、生物多様性がどうすれば最も効果的に受け入れられるのかを特定するために、政策立案者や、研究者、自然保護活動家に対し、協力関係をさらに強めるよう要請した。協力関係を密接にすることにより、農業従事者の活動がこれからも経済的に持続可能な状態を維持しつつ、世界の食糧生産目標と生物多様性の保全目標を同時に達成できるだろう。
「気候変動は生物多様性を最もおびやかしているものの一つです。存続の危機にさらされている動物種や植物を守りながらも、世界の貧困層への食糧供給を可能にするために、生態系へのダメージをやわらげ、そこに適応していく農業のありかたが求められます。生物多様性に関する国連会議で主要パートナーを務める IFAP として、各国政府や国際社会、世界中の農業生産者、その他全ての利害関係者との間にパートナーシップを発展させ、強めていきたいと願っています。その目的は、適切な農業生産、環境保護、そして持続可能性に向けた最善の方法を見つけることにあります。」と IFAP 代表の Ajay Vashee は話す。2009年5月27日には、IFAP およびデンマーク農業理事会が主催する気候変動に関する会議 Climate Change: Farmer’s Solutions が開催された。今年12月7日から18日にかけて開催される国連気候変動会議の準備会議として、気候変動を緩和するとともに適応させていく農業生産者の取り組みについて議論された。翌2010年は国連国際生物多様性年にあたり、IFAP は生物多様性の保全に向けた活動をさらに発展させ、農業生産者の取り組みを紹介していく予定である。
参照URL:www.ifap.org
Organic-Market.infoより
http://www.organic-market.info/