英国食品流通、オーガニックの品揃え拡大傾向に
価格よりも品質を気遣う消費者が増えている。その傾向を受けて、スーパーマーケットはこぞってオーガニック食品部門へ投資を増やしている。
Tesco(英国のスーパーチェーン)は、向こう3年間にわたって、オーガニック認証検査や、オーガニック酪農のための技術支援に必要な費用を負担することでオーガニック酪農家を支援していくと発表した。オーガニック牛乳供給組合に属するオーガニック乳製品生産者は、向こう3年間に渡り、検査費用や技術習得に必要な費用をカバーするため年間400ポンド(約91,000円)を受け取ることになる。オーガニック牛乳の売上が驚異的に伸びていることから、英国の消費者への供給を保証していく必要がある。だからこそ、次世代のオーガニック乳製品生産者を支援していくことが不可欠なのだとTesco冷蔵食品購買部長は言う。
Asda(英国のスーパーチェーン)は、変化する顧客の要望に応えるのに遅れを取っていた。市場分析会社TNS
Worldpanelは、英国中のスーパーマーケットのオーガニック市場シェアに関して数字を出している。ライバル会社である
Tesco31.6%、Sainsbury’s27.1%、Waitrose18.3%と比較して、Asdaは8.4%しかなかった。今や同社は70品目の強力なオーガニックラインをしき、今年中に96品目に拡大、また2007年末には130品目にまで増やすことを目指している。同社のオーガニック製品購入部長は、地元の製品をもっと増やすことにも熱心であり、オーガニックへ転換中あるいは転換を考えている農家と協働を進めている。Asdaはもっと農家(特にスコットランド)を支援しよう!というキャンペーンを始動させるところである。
Sainsbury’sの最近の数字を見れば、健康食品需要の急増が第7四半期の売上上昇に貢献したことがわかる。顧客が生鮮食品の鮮度を保つため、週に3回以上のペースで頻繁に来店するようになった。オーガニック食品は、430品目の品揃えで売上のおよそ20%と、メインストリームになりつつある。「消費者が価格を気にしていたのはもう過去のことだ。今では品質に関心をもっている。」と同社の社長は語った。
Organic-Market.infoより