CAP、助成が簡素化、より効果的に
EUの農業理事会は、2007年以降のCAP(共通農業政策)による助成方法を抜本的に変更するものとなる規定について、政治的合意に達した。これまでバラバラに存在していた規則を1つの規則に統合することで、CAPの助成が大幅に簡素化されることになる。
新しいシステムでは、CAPの助成の管理と検査が強化・近代化される。また不正に使用されたEUの資金を取り戻すという点でも改良できる可能性がある。新しい規定では、場所がどこであっても同じルールを適用する2つの基金が設立される。1つめが、ヨーロッパ農業保証基金(the European Agriculture Garantee Fund=EAGF)、そしてもう1つが地方発展に向けたヨーロッパ農業基金(the Eutopean Agricultural Fund for Rural Development=EAFRD)である。
欧州委員会農業と地方発展委員のマリアン フィッシャー ボーエルは、「これはCAPの助成をより透明で、管理しやすく、効率的にするのに非常に重要なステップだ。税金が可能な限り有効に使用されているということを納税者に証明してみせるのが私たちの義務であり、今回の規定こそ、まさにそれそのものなのだ。」と話している。
上記の2つの基金が設立され、管理や検査が強化される。それには、公認の支払い機関、公認の連携を図る機関の使用、会計監査システムの改善、国の支払い機関長の保証により完結する年間会計システムの改善などが含まれるだろう。
この規定では予算方針についてもふれている(かつては、また別の規定だった)。特に上限の遵守、また不正に使用された金額を容易に取り戻せる仕組みについて強化されている。
今回の簡素化は、地方発展プログラムにとって重要なものである。現状と違って、このプログラムについては、すべて1つの基金(EAFRD)から拠出され、唯一の規定、単独の企画・運営・検査システムのもと運営される。
この規定は2007年1月より適用される。この規定は、2007年〜2013年の財政予測に向けて提案されたものだが、規定の期限は2013年に定められているわけではない。
※欧州委員会プレスリリースより