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世界的に好調な発展を見せるオーガニック食品業界(2)

BioFach 2015年度”オーガニック年間最優秀国”として非常に有望とされるのが、オランダである。Bionext オーガニック連盟(ゼイスト、オランダ)によると、2013年度のオーガ ニック食品の売上高は10.7億ユーロに増加した。これは、一般オーガニック製品部門の6-8%増、オーガニック食品小売部門の9%増の両部門の結果に起因するものだろうとBionextのディレクター バボヴァンデンイゼート氏は述べている。前年度に関しては、売上高の内訳は、大型スーパーチェーンが55%を占め、専門小売店が30%、ケータリングが8%、毎週行われるマーケット、農家直売店、通信販売などその他の販売ルートが7% だった。

フランスは、2013年にオーガニック農地が9%増加するという驚異的な成長を見せた。現時点で、13万ヘクタールの転用中農地も含めると、オーガニック農地は1億6000ヘクタールに拡大したことになり、これはドイツと全く同じ規模である。農業生産者の数も2万5500人に、製造加工業者および販売業者も1万2400万軒に増加した。既に、2014年5月までに、オーガニック農業生産者の数はさらに1000軒、農地は110万ヘクタールの増加を見せている。

オーガニック耕地面積、野菜用農地や牧草地が9%拡大しただけでなく、それに伴い売上高も増加している。45.6億ユーロに達した総売上高のうち、ケータリングによる売上げは1億 7200万ユーロにのぼる。2007年から2012年の5年の間に、市場規模は倍増した。とはいえ、オーガニック食品が全食料品に対して占める割合は2.5%に過ぎない。これは、2000年への変わり目後の数年間を対象にしたため、年間成長率が通常よりも比較的低い結果となったと考えられる。 参考までに、アメリカとドイツにおけるオーガニック食品のマーケットシェアは、4%前後である。フランスで、オーガニック製品として特に高く評価されているのが卵と牛乳で、オーガニック認証を受けた製品はそれぞれ15%と11%と売上げを延ばしている。

イタリアでは、オーガニック分野に従事する農業生産者、製造加工業者、販売業者の総数が、2013年度には5.4%増加し、5万2383となった(SINAB:イタリア農林政策省(ローマ、イタリア)によるオーガニック農業データより )オーガニック農業生産者は3.4%、製造加工業者、販売業者数は10%増加した。オーガニック農地は12.8%増とかなり拡大し、103万ヘクタールに達した。これにより、オーガニック農地が、対総耕地面積10%以上を占める結果となった。イタリア南部地方(シチリア、カラブリア、アプーリア) におけるオーガニック農業は、各地域で施行された新しい支援プログラムによって、とりわけ急速な発展をみせている。実際に、オーガニック農業生産者の50%がこの支援を受けている。

イタリア北部地方は、昔から製造業と小売業の盛んな地域である。イタリアのオーガニック 食品の全製造加工業者数の33%にあたる、2023軒の製造加工業者が、ロンバルディア、エミリアーロマーニャおよびヴェネツィア周辺地域に点在している。また、明らかに増大している需要も市場の活性化を後押ししている。Ismea GFK-Eurisko イズメア ジーエフケー ユーリスコ社(ローマ、イタリア)消費者パネルのデータによると、2014年度の前半5ヶ月間の売上高は17%増となった。

前期に成長率30%を達成したスウェーデンにとって、2014年は特に好調な1年となるだろう。さらに、ICA, Coop, Axfoodなどの大手スーパーチェーンの成長率は、それぞれ52%、37%、44%で、スウェーデン国内平均の30%の数値を上回る。Ekoweb エコウェブ社の調査によれば、前年度の成長率は13%だった。この2013年の売上高は、130億ユーロに相当する。

イギリスのオーガニック業界は2013年、2008年の金融危機以降初めてとなる、僅かな成長を見せた。市場規模が2.8%の増加となったのである。これは英国土壌協会(ブリストル、イギリス)が発行する「オーガニックマーケットレポート 2014」の中で発表された。イギリスのオーガニック業界は、昨年度の売上高が21.6億ユーロに転じており、この前向きな動きは、チェーンでない、小売業者やオンラインプラットフォーム、会員制の宅配システム、農家直営店、専門店、毎週行われるマーケットなどが好調だった結果といえる。

海外オーガニック市場の展望も明るい。アメリカの、2013年度オーガニック業界の売上高が、315億から351億ドルに増加し、これは11.5%の成長率に相当する。オーガニック貿易協会(ヴァーモント州ブラトルボーロ、アメリカ)によると、このような驚異的な成 長率は5年ぶりとのこと。売上高の92%(323億ドル)をオーガニック食品が占め、残りは食品以外の製品が占めた。これらのデータは、栄養ビジネスジャーナル(コロラド州ブル ダー、アメリカ)社によって審査された、200社以上の主要オーガニック関連企業から集め た情報を元にしている。2013年、アメリカ国民は7600億ドルを食料品に消費し、そのうち4%がオーガニック製品だった。果物や野菜などの個別製品グループに関していえば、 10ドル支払うごとに、既に1”オーガニック”ドルとして消費していたということになる。
業界全体が年に一度、一同に会するイベントが、ニュレンベルグの展示センターで開催される、世界有数のオーガニック食品のトレードフェア BIOFACHである。2015年2月11- 14日の展示会には、約2200の出展者が参加する予定であり、そのうち200社は、 VIVANESS, 国際ナチュラルパーソナルケアフェアにも出展している。

この記事の前半はこちら:世界的に好調な発展を見せるオーガニック業界

翻訳: Yoshiko Waseda

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