コーンウォール フード プログラム
英国ソイルアソシエーションとNHSトラスト・コーンウォールの間で交わされた先駆的なパートナーシップが病院食に革命を起こしている。そのメニューは今や栄養価が高く、地域経済の助けとなり、フードマイルを削減し、持続可能な農業とそこからできる生産物を支援している。賞を勝ち取ったコーンウォール フード プログラムは、栄養価の高い食事の提供に成功し、国のレッテルである“栄養が不十分”という汚名に対抗するものでもある。
調査結果によれば、患者は国の給食業者の用意する食事よりも病院の台所で調理したての食事を好む。患者の37%は、「病院で出される食事を残すのは、見た目もにおいも味もそそらないからだ」と答えている。しかし、コーンウォール フード プログラムを通じて提供された食事を食べた患者の92%が、「食事は非常においしい」、もしくは「それどころか大変すばらしい」と回答した。
ソイルアソシエーションの政策部長のピーター・メルチェット氏は、「コーンウォールの病院で行われたことは、注目すべきことであり、英国全土で実施可能なことである。コーンウォール フード プログラムが証明して見せたのは、協会が“命のための食”と銘打って推進している目標数字がNHS英国を通じて実現可能になるかもしれないということだ。その数字とは、学校や病院で提供される食事の原材料として、加工済み食品の使用率25%以内、地元の食材50%以上、オーガニック食材30%以上というものである。これは地域経済の活性化のみならず、フードマイルの削減、患者の回復支援にもなるだろう。」
ロイヤル・コーンウォール・ホスピタルズ・トラストの2006年度食料品予算の83%は、コーンウォールに基盤を置く企業から出資されている。食事に占める魚の割合は、30%から40%へと増加した。トータルで、このプログラムにより年間フードマイルは67%削減された。これらの改善は、全体としてのコストをアップさせることなく達成され、一日あたり2.50ポンド(約600円)という予算内で収まっている。
参照:ソイルアソシエーション
http://www.soilassociation.org/