新EU農業担当委員、MARIANN FISCHER BOEL氏の挨拶
皆さま
私たちは今、ヨーロッパの農業と地方の発展の真っ只中にいます。共通農業政策(CAP)は、ヨーロッパを形づくる上で、基軸となってきたし、これからもそうありつづけることでしょう。当初のEU加盟国が、最初に志の大きな共通政策の策定に向けて、共同で乗り出したのは農業でした。そして、この共通政策はヨーロッパを互いにつなぎあわせるセメントの役割を果たして来ました。
過去15年というもの、数々の改正がなされてきました。これらの改正により、CAPは見違えるように変化しています。農家には、市場の要望に応じた農業生産ができるよう、また一方で社会全体の利益にかなう社会的・環境的な目的を達成できるよう、柔軟性を与えています。
直近のCAP改正はまさに今実施される必要があり、野心的な改変こそ、まだ(法的な)手続きの途中にある分野において合意が必要なのです。
担当委員として、ヨーロッパの「社会経済の根幹」という役割を果たしている、地方を支援するCAPのため、休むことなく働きつづけたいと思っています。より安心で質の高い食品、厳しい環境面での基準、厳格な動物福祉規定を通じて、すべてのヨーロッパの住民に恩恵をもたらすのはCAPに違いありません。また、ますます競争の激しくなる世界経済において、ヨーロッパの農業を繁栄させることができるのもCAPなのです。
ヨーロッパは将来、世界でもっとも経済的に優位に立つことになるでしょう。だからこそ私は、リスボン戦略の主たる目的を完全に、この共通農業政策にしっかりと反映しようと決意いたしました。
雇用が生まれることになります。テクノロジーを駆使し、精力的に改革・調査・開発を突き進めます。この計画によって、若い人や女性、中でも特に新しく加盟した国々に住む人たちに、新しい雇用機会が生み出されることでしょう。そして家族経営の農場を守ることにもなります。
将来に適切に投資すれば、各地方のコミュニティがヨーロッパの景気にてこ入れの機能を果たし、ヨーロッパの誇りとなるような、田園の持続可能な発展をもたらすことが可能であると私は信じています。
しかし、この成功は大いにヨーロッパ中の住民の皆さんの理解と対話にかかっているのです。
ですから、常にアンテナを合わせておいてください。必要な情報を集め、欧州連合におけるこれからの地方経済の役割について、真の討議が始められるようぜひ私たちに力を貸してください。
Mariann Fischer Boel
Commissioner for Agriculture and Rural Development
※Mariann Fischer Boel氏のページです。
http://europa.eu.int/comm/commission_barroso/fischer-boel/index_en.htm