デンマークに学ぶオーガニックポリシ-
出典:英国土壌協会
デンマークは今やオーガニック食品とオーガニック農法において世界のリーダーになったが、*ソイル・アソシエーション・スコットランドはケーススタディを行い、その手がかりを探る。さらに正しい展望を持ち、妥当なサポートがあれば、同様の成功からスコットランドはどのように恩恵を受けられるかを提案する、とソイル・アソシエーションは報告している。
ケーススタディ、“オーガニック食品と農法‐デンマークに学ぶスコットランドにおける環境維持開発の推進” の詳細はこちら 。
不況にもかかわらず、世界中のオーガニック製品の売上は英国とは対照的に勢いづいている。英国ではこの数か月間売上は伸びているとはいえ、低迷している。
成長著しいオーガニック市場は厳しい不況が続く間も、デンマークのようなヨーロッパ各国で成功を収めている。デンマーク政府は、オーガニック製品の生産をサポートするだけでなく、消費者の需要を生み出すべく働きかけた。デンマーク国営のオーガニック認証ロゴは1987年に政府から発表されたが、デンマーク国内では97%の消費者に周知されており、最も有名なブランドの一つになった。
今日、デンマークは世界でも指折りのオーガニック食品と飲料のマーケットシェアを誇り、将来の消費生産に対して意欲的な目標を持っている。国内のオーガニック食品需要は偶然起きたものではない。1990年中ごろから、デンマークの美しい自然を何一つ壊すことなく、地方の発展を促すという方針を打ち立て、オーガニック食品と農業を推進の鍵にしてきたのだ。批判的に言えば、デンマーク政府は、都市や村がオーガニック食品を流通させる巨大市場の役割を担うということを認識しており、その結果、消費者や小売業者、学校や病院などを含む広範囲なケータリングサービスにまでオーガニック食品を広げることへの主導権を政府が発揮する。この為の投資は公的なオーガニック製品生産施設やオーガニック製品調達機関をターゲットとする企業によりサポートされている。
*Soil Association : ソイル・アソシエーションは1946年にイギリスで設立された 有機農産物の検査・認証の第三者機関。訳すと【英国土壌協会】となります。
イギリスでは、第二次世界大戦の後、荒れ果てた農地・土壌の悪化を重く見た当時の人々によって設立されました。
「健康な土壌が健康な植物を育み、それが健康な体を生んでいく という理想的な自然の循環を可能にするのは、 オーガニック農法である」 という理念を持っています。
日付:2013年10月1日
翻訳:山下直子