IFOAMオーガニック世界会議、イスタンブールで開催予定
出典:OWC
IFOAMオーガニック世界会議(OWC)は、オーガニックに関する世界最大かつ最も重要な会議である。3年ごとに開かれるこの会議では、オーガニック農業の戦略と今後の計画について議論が行われる。第18回OWCは、2014年10月13日~15日にトルコのイスタンブール(写真)において、バグデイ協会(仮訳)(Bugday Association for Supporting Ecological Living) の主催のもとに開催される予定である。今回は、「オーガニックな橋渡し(仮訳)(Building Organic Bridges)」をテーマに、2,500名を超えるステークホルダーが一堂に会する見込みである。この会議は、オーガニック生産者が世界中のオーガニック利害関係者と交流し、最新のテクノロジーや生産技術、マーケティング手法について学ぶことができるユニークな機会である。バグデイ協会はまた、会議の準備期間中、オーガニック農業に対するトルコ国内の認知を高めるとともに、エコロジカルな生活に関心をもつ市民や制度、組織、企業の協働を促進したいと考えている。
今回のOWCは3つの部門と256のプレゼンテーションで構成される。3つの部門とは、主要トラック、サイエンス・トラック、実践家トラックである。主要トラックは、同時並行で行われる2つのセッション(「オーガニックなビジョンの構築」および「オーガニックな世界の育成」)からなり、世界のオーガニック産業の今後の方向についてパネリストによる議論が行われる。サイエンス・トラックは、研究者が最新の研究成果を報告する場である。対象分野は、様々なシステム、植物生産、畜産、社会経済学、加工、通商、食品栄養におよぶ。議論の焦点は、世界の豊かな地域と貧しい地域の間のギャップ、科学的知識と実践の間のギャップ、新旧のテクノロジー間のギャップの橋渡しにおかれる。実践家トラックは、オーガニック食品および農業の実践的・戦略的・社会文化的側面に関わる実際的な知識や経験について、意見交換を行う場である。ここでは、伝統的なシステムと将来のシステムの間、利害関係者間、様々な戦略間の3つについて、オーガニックな橋渡しを目指すことがテーマとなる。
加えて、オーガニック産業における様々な取り組みの成果に注目する、多数のワークショップも開かれる。OWCで専門的な知識を提供したい研究機関や活動団体は、いずれも参加可能である。また、世界的な著名人が示唆に富む基調講演を行う予定である。参加者全員にとりOWCへの参加をさらに有意義なものにするものとして、サイドイベントも企画されている。例えば、オーガニックマーケットや近隣の農場見学、イスタンブール市内のオーガニック・カルチャー・ツアー、グルメ・アクティビティ、特別展示会、映画上映などが予定されている。会議開会前の週末には、オーガニック分野を様々な視点からとらえる、トルコ国内および国際的なプレコンファレンスが各種の機関により実施される。また、ナショナル・フォーラムも開かれ、農業、エコロジー、食品、生物多様性、自然保護、気候変動の分野における多数のNGOが参加する予定である。OWC閉会後には、引き続いてIFOAM総会が開かれる。この活気あふれる総会は、IFOAMのビジョンの実現のために活動を継続していくよう、会員、理事会、スタッフを鼓舞するものとなろう。
OWCの各トラックおよびワークショップでの発表を希望する方は、2013年9月30日までにウェブサイトからお申し込みください。OWC、申し込み方法、後援に関する詳しい情報は、www.owc2014.orgをご覧いただくか、メールでIFOAMにお問い合わせください。
2013年5月28日
翻訳:池田真紀