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オーガニック情報アーカイブ

より健康的で肥沃な土壌と、より栄養強化された食べ物を生み出す有機農業

「オーガニック農業によって、土壌の質と食品に含まれる栄養素に対し6つのメリットが生まれる」――米国科学振興協会 (AAAS) の年次大会シンポジウムにおける、科学者によるパネルディスカッションで導き出された結論だ。過去10年間にわたって最新研究を重ね、成長中の同団体は、オーガニック農法と従来農法が土壌および食料品質におよぼす影響を比較してきた。


リンゴ生産に関する研究によると、オーガニック農法によって耕された土壌の健康状態は、そこに生息する多様な生物の数や有機物が増えるとともに、その化学的および物理的性質が向上することで促進される。オーガニックリンゴを生産するなかで土壌の質が改良されることにより、リンゴの栄養品質や風味、保存性に関する測定値も向上する。オーガニックトマトには、フラボノイド類やリコピン、ビタミンCを含む二次植物代謝成分と呼ばれる可溶性固形物や天然植物分子が非常に高レベルで含有されている。大半の二次的植物代謝物は抗酸化物質であり、果物と野菜を比較的多く摂る集団においては、健康状態の改善に結びつく、植物性化合物の1つだ。
オーガニック農法は、ある一定の状況下では、希釈効果の発生を遅らせることができる。何百もの研究のなかで、研究者は、化学肥料の濃度を徐々に高めることで、収穫物に含まれる一部の栄養素濃度が低下し、いわゆる「栄養素の希釈効果」が発生することを指摘してきた。とりわけ、オーガニック肥料で栽培されたトマトは、有益なフェノール性二次植物代謝成分と抗酸化物質が凝縮されている。しかし、オーガニックトマトよりも実が大きくなる一方で、同じ品種が従来農法と化学肥料を使用して栽培された場合には、果実が生育するにつれて、これらの成分の濃度は低下していく。27品種のオーガニックホウレンソウを研究した結果、(訳者補足:従来農法によって栽培されたものと比較して) 非常に高レベルのフラボノイド類やビタミンC、低レベルの硝酸塩を含有することが証明された。食品中に含まれる硝酸塩は人体に有害とされ、消化管中で発がん性化合物ニトロサミン類を生成し、血液中での酸素運搬能力をヘモグロビンから奪う。
食品中に含有される二次植物代謝成分の濃度レベルは、土壌中の有機生物群による窒素生成とともに、農業の過程で投入された窒素形態によって決定される。典型的な従来農法と比較して、オーガニック農法における窒素循環はかなり複雑な生物過程や、土壌と植物の相互作用に基づくため、オーガニック農業によって栄養豊かな食料を持続的に生産することは大いに可能である。オーガニック農法で土壌を肥沃化する際には、容易に利用できる形での栄養素、中でも特に窒素の使用を抑制するが、トマト自身のより効率的な窒素および炭素の同化が導き出されるため、植物の遺伝子発現パターンはよりよいものとなる。養分摂取の効率が向上することで、植物はより多くのエネルギーとともに、植物の健康はもとより、人間の健康をも促す、有益な二次植物代謝成分など、植物化合物を生産できるようになる。
参照URL:www.organic-center.org
Organic-Market.infoより
http://www.organic-market.info/

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